法務部門、総務部門、監査部門、海外事業部門など関連部門のご担当者
法務部門、総務部門、監査部門、海外事業部門など関連部門のご担当者
昨年6月に導入された司法取引(合意制度)については、既に複数の適用事例が見られ、今後も適用事例が増えることが想定されます。この司法取引は、不正会計、贈収賄、金融商品取引法違反のみならず、品質不正を含む不正競争法防止法違反、その他各種業法違反など対象が幅広い上に、社内調査における調査拒否や、対象者間の利害関係の対立、企業の利害と反する行動を取ろうとする役職員へ対応、企業としての公表のあり方など、従来のリスクマネジメントの法的実務では直面しなかった新たな課題が生じています。これに適切に対応するとともに、企業として司法取引を活用することも視野に入れ、企業不祥事等のクライシスに迅速かつ柔軟に対応することが求められる時代への転換期に入ったといえます。また、司法取引の活用に当たっては、従来以上に社内でコンプライアンス違反の情報を早期に効率良く把握することが一層重要になっています。
そこで本セミナーでは最初に、司法取引によりこれまでのリスクマネジメントをどのように変えざるを得ないのかその影響を解説し、その後の具体的な事例をもとに、社内で求められる対応についてシミュレーションを行います。本プログラムの最後では、社内でコンプライアンス違反が発覚した際の、司法取引対応も想定したクライシス対応を整理し、フローを定め従来の実務では対応できない場面への対応も検討します。さらに、司法取引の活用の可能性が広がるようにするために、司法取引時代のグローバルコンプライアンスの法的実務として、社内でコンプライアンス違反の情報を早期かつ効率良く把握するための施策を含めて解説します。
本講義は、一般社団法人企業研究会が主催しております。
1.司法取引の導入が企業リスクマネジメントにもたらす影響
(1)司法取引の概要と特色
(2)司法取引の導入が企業リスクマネジメントにもたらす影響と従来のリスクマネジメントの実務の限界
・司法取引導入後の変化?
~知られざる社会への影響と従来型のリスクマネジメントの法的実務では対応できない場面
(3)司法取引導入とグローバルコンプライアンス
2.ケーススタディで学ぶ司法取引対応としての企業リスクマネジメントとグローバルコンプライアンスの法的実務
(1)不正会計の事例
・仮想事例
・従来型の実務による対応
・従来型の実務では対応できない場面
・想定される司法取引対応の法的実務(シミュレーション)
(2)インサイダー取引の仮想事例
・仮想事例
・従来型の実務による対応
・従来型の実務では対応できない場面
・想定される司法取引対応の法的実務(シミュレーション)
(3)品質偽装の仮想事例
・仮想事例
・従来型の実務による対応
・従来型の実務では対応できない場面~グローバルコンプライアンスの視点も交え
・想定される司法取引対応の法的実務(シミュレーション)
(4)海外贈収賄の仮想事例
・仮想事例
・従来型の実務による対応
・従来型の実務では対応できない場面
・想定される司法取引対応の法的実務(シミュレーション)
3.司法取引時代のグローバルコンプライアンスの法的実務
(1)基本的な考え方と整理
・司法取引型クライシス対応の考え方
・グローバルコンプライアンス対応の考え方
(2)司法取引の活用を想定したクライシス対応のポイント
(3)司法取引導入後に生じる課題への備え対応
・公表の要否・タイミング
・社内調査の範囲・方法~社内調査拒否への対応など
・企業による司法取引活用の観点から
・企業の意向に反して、司法取引に応じる役職員への対応
・海外の法令に違反するリスクがある場合の留意点
4.今日から始める平時のリスクマネジメント・コンプライアンス対応
・内部通報制度(国内・グローバル)・内部監査の機能向上
・クライシス対応のフローの見直しと改訂のポイント
・社内調査の高度化への取り組み(社内リニエンシーの導入も含め)
・司法取引型クライシス対応に必要となる外部専門家の選定のポイント
・司法取引に対応したグローバルコンプライアンス対応
・社内研修などにおける周知のポイント
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筆記用具はご自身でご準備ください。
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渥美坂井法律事務所・外国法共同事業 シニアパートナー弁護士 早川 真崇氏
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