現場管理に役立つ人事データ分析講座

受講対象

人事部門の方、人事データを分析し実務に役立てたい方など

講義のねらい

人材に関する情報やデータは、一般的に、現場と人事部門とで別々に管理されています。
例えば、現場は、従業員の勤務態度に関する情報を蓄積しており、一方、人事部門は、労働時間のデータ等を管理しています。人事部門が、社内に分散している情報・データを取りまとめて、それらを可視化・分析することによって、生産性・収益性の向上や合理的な人事管理を実現することができます。
本講座では、このようなデータ分析・活用が行われている事例とそこで使われている統計的手法について解説します。なお、ここで解説する手法は、Excelなどを使って簡単にできるものなので、皆さんの会社でも、すぐに役立つものと思います。皆さんのご参加をお待ちしております。

主催団体

本講義は、一般社団法人企業研究会が主催しております。

研修プログラム例

１．データ分析の基礎
　（１）人事情報・データのとらえ方
　　・定量データと定性情報
　　・数値化手法
　（２）データ分析でできること／できないこと
　（３）基本統計量の算出方法と見方
　　・代表値（平均値、中央値、最頻値）
　　・散らばり（分散、標準偏差、分位数）
　（４）情報・データの可視化
　　・グラフの種類と使い方
　　・表（ピボットテーブル）を使った分析と可視化
　（５）相関と回帰分析
　　・相関係数の使い方と算出方法
　　・回帰分析の使い方と算出方法

２．現場管理に役立つデータ分析（事例紹介）
　（１）労働時間データの可視化・分析による生産性向上　（生産現場向け）
　　・移動平均を使った労働時間のとらえ方
　　・散布図を使った時間外労働の分析と生産性向上策の検討
　（２）回帰分析を使った事業シミュレーションと収益性向上　（販売現場向け）
　　・回帰分析による事業収支の合理的な推測
　　・店舗別最適人員の算出と収益性の向上策の検討
　（３）相関による退職要因の分析とエンゲージメント向上　（技術、管理部門向け）
　　・満足度調査の関係性分析による退職要因の抽出
　　・離職防止策、エンゲージメント向上策の検討

３．これからの人事部門の役割とデータ活用上の注意点
　（１）人事管理の変化と人事部門の役割
　　・人事管理は「制度による集団管理」から「情報・データによる個の活用」へ
　　・人事部門に求められる「経営戦略企画・実践部門」としての役割
　（２）現場からの情報・データの収集方法、情報を活用するときの注意点
　　・情報・データ提供に非協力的な現場への対処方法
　　・プライバシーへの配慮と秘密保持
　（３）人事部員が身につけるべきスキルと心構え
　　・データ分析スキルと説明力の向上
　　・情報・データ管理者としての心構え