■新人が苦手なことランキング
インソースでは、これまで新人フォロー研修をするにあたり、対象となる新人に事前課題をとっています。その中の「今までの業務で苦手だなと思っていること(仕事)は何ですか?」という設問への回答をまとめると、以下のような結果になりました。
~新人が苦手なことベスト3~
1.言葉遣いや敬語が苦手(お客さまとの電話、上司・先輩との会話) 33.3%
2.自分の考えをうまく伝えられない(コミュニケーションが円滑に進まない)21.1%
3.ビジネス文書(Eメール、議事録、報告書)の作成が苦手 13.0%
以下、「報・連・相すべきかどうかの判断に迷う(勝手に仕事をして、手戻りが発生)」、「仕事の優先順位がつけられない(仕事に対する時間の使い方が下手)」「報・連・相の内容をうまく整理できない」・・・と続きます。
■基本的なマナーで悩む新人が意外に多い!
顕著だったのが、入社後半年も経っているのに、基本的なマナーを悩みとしている新人が、全体の約3割以上もいるということです。研修ばかりで実践の場がまだまだ少ないというのもあるかもしれません。しかし、周囲の上司や先輩にしてみれば、「もう半年も経ったのだから、そのくらいのレベルは最低限できてくれよ」というのが本音かと思います。
実際、4月の入社時に、「社会人とはこうあるもの」という意識を持たせることはできても、敬語を正しく使う、お辞儀・名刺交換を滑らかに行う、ミスの無い電話応対をするということを体得させるのは、どうしても実践が必要です。通常は半年もすれば、少しは自信を持って行動できそうなのですが、苦手に感じる人が多いのです。実践が足りていないのか、それとも本当は結構できるようになっているのに、その自覚がないだけなのか、どちらにしてもこの部分はフォローした方が良い部分であると言えます。
■「報・連・相」のステップアップもおススメ!
逆に「報・連・相」で悩んでいる新人は少し成長がみられる印象を受けます。なぜなら、その原因には「報・連・相すべきかどうかの判断に迷う」「報・連・相の内容をうまく整理できない」「報・連・相のタイミング」など、悩みの中にも、上司とのやり取りに対して試行錯誤している様子がうかがえ、仕事の難しさをある程度分かってきているという証拠であると考えられるからです。ですから、具体的な悩みに対してのアプローチをフォロー研修の中で実施すると、「そうだったんだ!」と少し肩の荷が降りるかもしれません。
4月に比べて、徐々に仕事というものを理解し始めた新人にとって「報・連・相」を再確認することは、非常に有効であり、苦手ランキング2位の「自分の考えをうまく伝えられない」悩みも同時に克服できることもあるのです。
■人との距離間のはかり方がわからない?
仕事以外で気になるのが、全体の2.4%が感じている「会社のイベントが苦手(懇親会など)」という意見です。その中には「仕事以外の行事に極力参加したくないと考えています。理由は専門知識の勉強や技術向上、プライベートのメリハリをつけたいからです。参加しないデメリット・リスクを知りたいと思っています」という具体的な意見もありました。
これが、苦手ランキング2位「コミュニケーションが円滑に進まない」という意見とも関連づけられるとしたら、数字には表れていないものの、同様に感じている新人は数字以上に多く、深刻な問題であることを認識しなくてはなりません。
しかし、ゆとり世代の若者にとって、「人との距離間をはかる」ことは容易ではありません。心を許せる同僚や上司がいないために、ひとりで悩みを抱えてしまい、早期離職につながるということのないよう、上司・先輩が「新人は今、何を考えているのか」ということに配慮してあげる必要があるのです。
■皆さまの職場の新人をさらにレベルアップさせましょう!
これらのアンケート結果を総括すると、新人研修"後半戦"には「マナー習得の再徹底」、「実例を踏まえた報・連・相のうまいやり方」に加え、「意欲向上・離職防止」の3つを盛り込まれると良いようです。これらに加え、それぞれの職場に必要な内容を検討されると、効果的な新人フォロー研修になると思います。
新人にとって、仕事や組織のことが分かり始め、苦手なこと・悩みが明らかになってくるこの時期を無駄にしたくはありませんね。インソースは皆さまの組織の新人に合ったフォローアップをお手伝いいたします。
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