昨今の世界情勢は、地政学リスクの高まりや中国経済の減速から、新興国の成長が鈍化する一方で、AIやIoTに代表される第4次産業革命の到来等、変化の大きい激動の時代を迎えています。国内では破綻の形態も準則型私的整理の時代に入っており、国内不良債権は以前に比べてかなり沈静化しているのが現状です。しかしながら、海外、特に中国をはじめとするアジア諸国においては、米中貿易摩擦の影響を大きく受けており、日本の過去に発生した事故事例の再来も含めて取引リスクが多様化、複雑化、広域化していること、また、未だリスク管理体制が整備されていない状況での急激な与信拡大による事故が多いのが実情です。海外取引においては、個別のリスク管理・債権回収強化と海外現地法人や事業投資先を束ねた連結ベースでのグループ与信管理体制の両面が正に求められる時代になっています。本セミナーでは、主として中国における海外取引審査の留意点と具体的対応及び連結与信リスク管理体制構築について、自らの体験談を含めた事例を披露しながらお話しさせていただきます。