近年、企業が有する重要情報のデジタル化に伴い、機密性が高い情報を従業員が“故意に”漏洩・持ち出しするケースが増えています。漏洩・持ち出された情報価値の大きさや、その後の対応如何によっては、企業経営に深刻なダメージを及ぼすこともあるため、企業は、情報漏洩・持ち出しに対して、事前に十分な対策を講じておく必要があります。本講座では、実際に起こり得る具体的事案を想定しながら、従業員による情報漏洩・持ち出しがもたらすリスクと企業の法的責任を明らかにします。最近の不正競争防止法及び個人情報保護法の改正の動向に触れつつ、漏洩した情報の取り戻しや、その情報が使用されないようにするための方策等も含め、万が一漏洩問題が発生した際、被害を最小に留めるために企業がとるべき実践的な対応策を解説していきます。また、漏洩行為そのものを防ぐための方策についても、併せて検証していきます。