令和2年度税制改正において、連結納税制度が見直され、新しい『グループ通算制度』の創設が実現しました。
これは、複雑で分かりづらい連結納税制度における事務負担の軽減を図るための簡素化など、企業がグループ経営をより積極
的に行えるようにする環境整備が主な目的となります。
制度の名称こそ変わるものの、損益通算・欠損金の通算といった現行制度のメリットは存在し続けるため、全体的に見ると、
連結納税制度の延長にある制度といえます。
グループ通算制度は令和4年4月1日以後の開始事業年度から適用されるので、移行までに 2 年間の準備期間がありますが、
場合によっては「移行せずに単体納税制度に戻す」ということも可能で、既に連結納税制度を採用している企業・これから採用
する企業・現在は連結納税制度に興味がないという企業など、それぞれに検討すべき論点が生じることになります。
本セミナーでは、この新制度の創設に伴う実務対応と移行によって何がどう変わるのか?について、新制度の概要や現行制度
の見直しの背景やポイントはもちろん、各企業グループの実務対応について、2時間で分かりやすく解説いたします。
また、『グループ通算制度』は、現行の連結納税制度の延長にある制度といえるため、『グループ通算制度』を理解するために
は、連結納税制度の理解、イメージがあることが必須となります。
そこで、グループ通算制度について学ぶ前に、連結納税制度について初めて学ぶ方や改めておさらいしておきたい方を対象に、
[第 1 部]として、サクッと連結納税制度の概要(税効果会計を含む)について解説したいと思います。