上場企業においては国内及び海外子会社の開示情報(財務諸表本表+注記情報)を収集し、連結決算を経て連
結財務諸表を作成しており、また非上場企業においても IPO 準備や管理会計目的*1 で、上場企業と同様、連結財
務諸表の作成を行っているケースが存在します。本社は、国内及び海外子会社から必要な開示情報(財務諸表本
表+注記情報)を、正確に、かつタイムリーに収集しない限り、適切な連結決算は不可能です。
しかしながら、上場/非上場企業を問わず、特に、エクセルを用いた連結決算、及び情報収集を行っている企
業*2 においては、「子会社から収集した情報が誤っている」、「本社が求める情報を子会社側が正確に理解して
いない」など、実務上の課題が多く存在し、その結果、本社側で連結パッケージのチェック、子会社への修正依
頼など、膨大な工数を要し、連結決算手続全体の遅延が生じる事例も見受けられます。
本講義では、エクセルを用いた連結決算、及び情報収集を行っている企業*2 を対象に、効果的・効率的な開示
情報収集の必要性とポイントについて、具体的な事例を用いながら、解説を行います。
※1 管理会計目的の場合、多くは財務諸表本表の作成のみ
※2 連結会計システムを導入せずに、あるいは有効活用せずに、エクセルで連結パッケージを整備・運用している企業を想定