経営戦略
ワークマンというと、まず皆さまが思い浮かべるのは<職人の作業服を扱う専門店>のイメージが大きいかと思います。しかし、ここ数年で、ワークマンは、ワークマンプラス、ワークマン女子などの形態で<一般向けのアウトドア・スポーツ・レインウェアを扱う専門店>の地位を確立し、店舗数や売上を急拡大してきています。 この大きな変革は、何を考えてどのように推進されてきたのでしょうか? 本書では、これを仕掛けたワークマンの専務取締役である土屋氏が、直々に経営の秘密を語っています。
この書籍を読み進めるにあたって、ポーターやバーニーの経営戦略を学んだことがある方であれば、ワークマンが進めてきたポジショニングや競争優位性の戦略の素晴らしさを感じることができます。また、これらを推進する際に試行錯誤をしてきたマネジメントの軸や要諦についても、さらに深く読み解くことができると思います。是非、本書をきっかけに、あらためて経営戦略の面白さや魅力を感じ、他者からの学びや現場への活用力を深めていただければ幸いです。
書籍情報
土屋哲雄 著
『ワークマン式「しない経営」―4000億円の空白市場を切り拓いた秘密』
(ダイヤモンド社、2020年)
土屋氏は、自身を「50%は間違える」「意見を変える能力が高い」としています。 そして、早稲田大学大学院・ビジネススクールの入山章栄教授は、土屋氏を未来的なリーダー、サーバント・リーダーと表現しています。
私が本書を読んで感じたのは、土屋氏は、非常にクレバーでコミュニケーション力が高く、フットワークの軽い方であり、まさにこれからの時代に求められるリーダーの1つのお手本のような方であるという印象でした。
ワークマンでは、ノルマや期限を設定しない、値引販売をしないなど、私が当初想像をしていた以上に、色々なことを「しない経営」をしていました。 特に、土屋氏は、自分への戒めも含めて「幹部は思いつきでアイデアを口にしない」。そして、「客層拡大という最重要ミッションに向けて集中していた」と語っているのが印象的でした。
「しない経営」では、何を行うかこそが重要であり、これらの無理をしない・頑張らないことも、一つの競争優位性にもなっていると感じます。
本書では、しない経営が故に、販売数や在庫数などのデータさえもなかった状況からの大きな変革のストーリーが語られています。 具体的には「エクセル経営」への本気度を伝えて進めてきた組織風土の改革してきたことや、5年で年収100万円アップを従業員に約束するコミット、そして、あらゆる人の得意分野を活かして冗員ゼロを目指す経営などです。
単にエクセルを活用した業務改善ではなく、「エクセル経営」の推進によって、多くの従業員が、以前よりも強くやりがいを感じられるような組織へ変わっていった変遷が描かれていました。
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