シルバー就業日記「私は銀子」vol.3
「生涯現役で働き続けたい!」そう願うシニア層が入社した会社は、なんとIT企業でした。。。
当社のシニア世代の社員とそのOJT担当者、それぞれの日記を連載でご紹介します。
目次
- 1.職場の良好な人間関係とは
- 2.外に伝わる不協和音
- 3.銀子への教訓
1.職場の良好な人間関係とは
私は銀子(仮名)。インソースに内定をもらってから、仕事はもとより新しい職場の人間関係が少し心配でした。どんなに良い会社でも、内定者の誰もが不安に感じることです。
職場での人間関係のトラブルはよく聞く話です。相性の悪い先輩がいて、ドラマのような「いじめ」にあう人もいます。そんな最悪の杞憂が新参者には少しあるのかも知れません。ましてや、IT企業に入社したにも関わらずPC能力の劣る高齢者の私を、周囲が負担に感じても不思議はありません。
人間関係に不安を感じたら、私は
「自分は何のためにここにいるのか」
と考えるのが良いと思っています。
仲良しクラブに参加しているのではなく、仕事のためにここにいるわけですから、まずは仕事、人間関係は次の問題です。もちろん良い関係であるに越したことはありませんが。誰にとっても、他人からどう思われているかより、どう仕事するかに集中することが、職場での大事だと思います。
幸運なことに私の場合は、肝心の仕事の課題が山積していますし、周囲の先輩はみんな自分の仕事に集中している環境です。上司に質問すれば忙しい手を休めて、根気よく丁寧に教えてくれます。私に他人の思惑を気にしている暇はありません。おかげで仕事上の注意は受けても、個人的に嫌な思いをしたことは一度もありません。
長い時間を共に過ごす社内の人間関係が、個人の心身に及ぼす影響は大きいものです。ストレスは憂鬱やモチベーションの低下だけでなく、体調不良や病気につながり、離職に至ることもあります。
よく人間関係のコツとして「他人に対して過剰に期待しないこと」などと言われますが、私は「自分自身に対してもあまり期待しない方がいい」と付け足して考えています。どんなに良い人でも、誰からも歓迎されるわけではありません。万全な人間などいません。生身の人間が複数集まれば、軋轢が生じるのが自然だと思っています。
職場には、価値観・経歴・能力・性向など、さまざまな違いをもつ人々が集まりますが、皆が一致できる最大公約数が「仕事」です。
職場では「皆と良い関係にある」のではなく、「誰とも悪くない関係」が最も良い状態です。特別喜ばれることはなくても、不愉快に感じる人がいない態度も必要です。職場の平和を守るために、私にもできることがいくつかあります。
・礼儀を守る (ときに失敗もあるけど)
して良いこと、悪いことをわきまえる。影日向なく、礼節を守る
・挨拶をする (ときに忘れることもあるけど)
「はい」と「いいえ」を明確にする。
「おはようございます」「お疲れさま」「お先に失礼します」はもちろん、「ありがとうございます」「すみません」など、まめに伝える。
・先入観を捨てる (相手も先入観で見ている)
取っつきにくい、好感が持てないなど一方的な先入観を捨てて素直に接する
・群れをつくらない (仲良しもできるけど)
気の合う人だけで群れをつくらない。ほかの人との間に壁をつくらない
インソースでは以上のことが、ごく自然に行き渡っていて安心しました。
2.外に伝わる不協和音
私は長くフリーで仕事をしていたため、数多くの職場を訪ねた経験があります。真相、詳細は分かりませんが、職場の雰囲気が日によって違ったり、ちょっとした言葉の端々から「この会社は人間関係が円滑にいっていない」ことを感じたことが度々あります。
社内のトラブルは内輪のことなので、対外的には何事もない対応ですし、誰も口外しません。しかし表面を取り繕っても、社内に潜む不協和音は、必ず外に伝わります。社員たちの気持ちがまとまっていない企業と取引をしようとする顧客は、
「任せて大丈夫か?」
と不安に駆られます。社内のイザコザは、知らない間に企業の信頼、業績に影響しています。社員の品格はそのまま企業の品格なのかも知れません。銀子も学んでいます!
3.銀子へ教訓
〇誰とでも礼儀正しく挨拶をする
〇先入観を持たずに素直に対応する
〇群れをつくらず、人との間に壁をつくらない