ダイバーシティ実践 ~マチ子の日記vol.1
多様な人材を受け入れるべく、シニア世代の再雇用・再任用を積極的に行っている組織も増えています。シニア世代が今まで培ってきた知識やノウハウを組織で受け取るチャンスと捉えることもできます。
その一方で、新しい仕事を覚えるのに少し時間がかかったり、指導する側にとっては年上の部下で指導しづらかったりと、本人も指導する側も日々奮闘しているのではないでしょうか。そこで、当社のシニア世代の社員とそのOJT担当者、それぞれの日記を連載でご紹介します。
目次
- 1.何がわからないか、わからない
- 2.メモ取りの徹底
1.何がわからないか、わからない
こんにちは。銀子さんのOJT担当の台場マチ子(仮名)です。ちなみに、銀子さんは私の母と同じ年齢です。
銀子さんが配属されると聞いたとき、真っ先に浮かんだ心配事がOAスキルのレベル感です。ただ、私の母を思い返すと日常的にPCに触れており(ソリティアは神級、犬猫動画のネット検索が日課)、多少の苦手はあっても教えたら理解してくれるだろうと軽く考えていました。しかし実際の業務指導はなかなか難しいと実感しています。
実際に銀子さんが配属されると、タッチタイピングの速度は決して遅くないので安心しました。ただ戸惑ったことは、「銀子さんが何に躓いているかがわからない」点です。これは解決方法を教えたくても、どのように伝えたらいいか全くわかりません。
原因は2つです。
1、銀子さんのPC操作と表現が業務に追いつかない
例:「この戻るボタンを何回押しても元の画面で戻らないし、動かないんです」 など
2、私が略語、社内用語を使いすぎた
例:「それをコピペして」「ググってみて」 など
1点目は業務で必要なPC操作に追い付いつくため努力していただく必要があります。
ただ、2点目は質問してもらうよう促しました。残念ながら、私は銀子さんがどの言葉に躓いているか気づくことができませんでした。当初、銀子さんは訊きづらいという顏をしていたのですが、今はご自身で調べてわからないことは、まとめて質問をするという工夫をしてくださっています。
2.メモ取りの徹底
現在は必ずメモを取り、銀子さんオリジナルのマニュアルを作成してくださいと伝えています。そして同じ質問を繰り返さないようにお伝えしています。これは、新入社員の指導と同じです。
年齢に関係なく、ホウレンソウやメモ取りはOJTの基本だと実感しています。