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フィードバック
フィードバック(Feedback)とは、上司から部下へ業務上の行動や成果に対する評価を伝えて、よりよい結果へ導くための手法です。略してFBとも呼ばれます。
フィードバックの元々の意味は、制御工学用語で「出力を入力に戻して改善や調整を行う機能」のことです。結果を原因の修正に反映させることから、人材育成において評価を成長のために活用することをフィードバックというようになりました。
■フィードバックの目的と期待できる効果
フィードバックを行う目的は、意欲を持って業務にあたり、目標達成に向けて自発的な意思で行動できるビジネスパーソンを育成することです。上司から部下へのフィードバックを繰り返すことで、部下の行動を軌道修正しつつ成果に導き、モチベーション向上やスキルアップにつなげる効果が期待できます。また、上司と部下との定期的なコミュニケーション機会が増えることで信頼関係が構築され、組織へのエンゲージメントの向上効果も見込めます。
■フィードバックの種類
フィードバックには、相手の行動を肯定的に捉えて成長を促すポジティブフィードバックと、相手の行動の改善点を取り上げるネガティブフィードバックの2種類があります。いずれにせよ、一方的な批判のためのダメだしではなく、同じ目標に向かう共感とともに部下の成長を促す機会として繰り返し実践することが重要です。
■フィードバックの実践と、具体的な方法
通常、フィードバックは上司と部下による1対1面談や人事評価面談、プロジェクトの振り返りなどの場で行います。上司は、部下の業務上の行動・経過・成果に関する報告を傾聴し、その内容について話し合ったうえで、今後の課題・方向性などを分かりやすくアドバイスして次の目標へ導きます。
フィードバックの方法としては、以下がよく知られています。相手や状況によって使い分けるとよいでしょう。
①SBI型:Situation(状況)・Behavior(行動)・Impact(影響)と、順序立ててフィードバックする
②サンドイッチ型:前後のポジティブな内容の間に挟んでネガティブな内容を伝える
③ペンドルトンルール:フィードバックを受ける部下自身に改善点を考えさせる
近年、リモートワークにおけるフィードバックの方法が新たな課題となっています。また、過去や現在の行動を取り上げるフィードバックに対して、あるべき未来の姿に向けて取るべき行動を促す「フィードフォワード」も注目されています。
新たな課題や概念を押さえるとともに、日頃何となく行われているフィードバックを育成の意図をもった指導スキルとして実践できるよう、管理職層へ改めて教育を行っていくとよいでしょう。
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