組織の育成ミッションの変化とインソースが掲げる新しい目標設定
2017年、今、働き方改革が謳われるこの時代、いかに戦略的かつ計画的に、育てていけるか、組織の手腕が問われています。
なぜなら、労働人口が激変するこれからの時代、若手の育成および活躍が、組織の業績拡大や事業企画には欠かせなくなることが予想されるからです。
従来、多くの組織において新人研修以降の人材育成はそれぞれ現場に任せており、組織的な対応は特段なくとも現場リーダーとして育っていくものでした。
しかし昨今、OJT担当者自身が多忙で、思うように育成の時間を避けなくなりつつあります。
少子化過保護・ゆとり化の影響もあってか新人・若手のスキルとマインド双方の欠如が目立つようになり、
組織の求める像とのギャップが大きくなっていることも組織の課題となっています。
こうした時代背景や組織の課題を踏まえ、当社では、新しい試みとして、次のように新人・若手の育成の目標を設定し、育成サービスを体系化しました。
目標:5年間で新人を現場リーダーに育て上げる
5年目社員が目指すゴールを「現場のリーダーを務められるようになること」と設定しました。
組織は、戦略的かつ計画的に、新人を5年間でリーダーへと育てていく必要があります。
それを達成するために1年目から5年目まで各年次ごとに社員の「あるべき姿」を定義しました。
※2016年のグループフォーラムでは「6年間でリーダーに育てる」と定義しましたが、
2017年現時点では育成スケジュールを1年間早めて「5年間で育てる」に目標を設定し直しています。
「仕事の仕方」だけでなく「仕事の領域」を変える
先進国における日本の労働生産性の低さが指摘されるようになって久しいですが、
勤勉で改善意識も高いはずの我が国の労働者がなぜ、そんなに低い生産性に甘んじているのか。
それは、仕事の仕方に問題がある、というよりも、生産性の低い仕事に従事する人の割合が多い、という側面があるように思います。
ならば、生産性の高い仕事にシフトしていく必要があるのですが、そのためにはどうすればいいのでしょうか。
まずは1年目から5年目までの「あるべき姿」を明文化する
①1年目のあるべき姿 ~組織を代表して働くための基盤を固める
「社会人としての心構え」や「ビジネスマナー」は勿論、 組織を代表するマインドや新人として求められる仕事への前向きな姿勢を体現することが求められます。
②2年目のあるべき姿 〜プロフェッショナルマインドを持ち、一人で業務遂行を目指す
2年目は仕事の質を高め「プロ」としての自覚を持たせる大切な時期です。仕事の全体像を捉える視点を身につけ、
自分の業務だけでなく、前後の工程を意識した仕事の進め方を理解していることが必要です。
③3年目のあるべき姿 〜業務の中心的存在として主体的に仕事に取り組む
3年目は、大きな役割変化のある難しい時期です。3年目までは自分の受け持った業務をきちんとこなすことが求められてきましたが、
3年目以降は業務の中心核としてパフォーマンスを発揮していくことが追加して求められるようになります。
また、新人や後輩の指導にも携わり、徐々にリーダーとしての役割を果たし始める時期です。
④4年目のあるべき姿 〜既存の業務のやり方に縛られることなく、改善点を見つけ、主体的に問題解決に取り組む
4年目は既存業務のあり方や進め方に疑問を持ち、クリティカルに業務の本質を見抜くことが求められる時期です。
同時に、指摘するだけでなく、業務の改善案を提言したり、実際に自ら業務改善に取り組んだりすることが求められます。
⑤5年目のあるべき姿 〜現場リーダーとしての自覚と自信をもち、それまでに培ったスキルと経験を駆使し、チームを牽引して業務遂行する
いよいよ5年目は現場のリーダーです。チームを従えて、メンバーとともに業務をマネジメントし、成果を出していくことが求められます。
仕事の采配の仕方、メンバーの動かし方を習得し、業務をまわしていかなければいけません。責任感や当事者意識といった自覚とともに、
自信をもってチームを引っ張っていく立場です。
働き方改革ともあわせて考えると、いかに迷い、ムダ、ムリなくチームを動かしていけるかが問われてきます。
業務負荷やプレッシャーが重い時期でもありますが、将来の管理職候補としての成長が期待できる時期でもあります。
ぜひ、「インソースグループフォーラム2017」にお越しください。
「インソースグループフォーラム 2017」では、働き方改革が組織と若手にもたらす状況を整理したうえで、 勝ち続ける組織づくりを実現するために必要な教育の仕組み、社内リソースを活用するためのツールを紹介してまいります。 本グループフォーラムがみなさまの「働き方改革」の一助になれば、幸いです。