スキル

リーダーとしての上手な話し方・説明の仕方

リーダーとしての上手な話し方・説明の仕方
目次

「おまえの話は分からない」と新人SEの時に言われたが

どちらかと言うと子供の頃からおしゃべりで話し好きでした。なので、社会人になって、SEになり、要件定義書の説明をする際、上司から「おまえの話はさっぱり分からない」と言われた時はちょっとした衝撃を受けました。今から思えば、まあ、そう言われても仕方がないと思いますが。

研修業では、どんなに高い見識を持つ講師を派遣しても、話が下手であれば後で大きなクレームになります。研修においては受講者の皆さんに講師を通じて、準備したテキストの内容が心地良く伝わらないと、まず研修目的が達成できません。今までの経験を踏まえて、分かる、伝わる話し方について書かせていただきます。

重要なキーワードが頭に入ってくるのが分かりやすい話し方

若い時の私は、相手に自分で考えたことを、考えた順番通りに、全部まるっと理解してもらおうとしていたようです。なのでダラダラと話が長くなってしまい、また、上司にとっては分かりきっていることが多く、説明不要なことまで説明しており、話全体がぼやけていました。

「話が分かりやすい」とは、聞く相手が、重要なキーワードである名詞や数字、判断とその根拠が頭にすっと入ってくることで、「分かりやすい」となるのです。つまり、相手の理解する意欲や能力、話につきあっていただける時間に合わせて話す必要があります。よって、最低限伝えたいことを決めて、説明することが絶対条件です。

1分間に話せる文字数は200字程度

リーダーになれば経営トップなど偉い人に説明する機会も増えます。偉い人の特徴はたくさんの仕事を抱えている、時間がない、だいたいシニア、という点です。なので、短時間、例えば1分間で確実にこちらの意図を伝え、裁可してもらう必要があります。

話の上手下手の件でいきなり文字数とは何事、と思われるかもしれませんが、上手に話すためには1分間で話せる文字量をまず把握するのです。私の計測では50字話すには13~15秒程度かかります。よって、1分間で話せる文字量は200字です。新聞各社1面のヘッドラインは100字で書かれています。なので、200字(=1分間)ならキーワードも十分詰め込めると思います。

1分間トークの練習を!

上手に話す近道は、この1分間で話す練習をすることです。200字の文字を選び、時計を見ながら何度も1分間で話す練習をするのです。キーワードを詰め込んで1分間で話すとはこういうこと、と体に覚えさせます。この1分間で話す感覚が分かれば、話す事は苦痛でなくなります。安心してください、これは一生のうち、せいぜい1時間練習すれば体得できます。

資料がある時は文字量の3割を話せば良い~7割は紙に喋らせる

目で読むスピードは耳で聞くスピードの4倍だそうです。会議資料があれば全部説明する必要はありません。書いてある文字を全部読む方がいますが、聞いている方は先に目で読んでいるのでイライラし、肝心の内容に集中できません。せいぜい3割程度の文字を読めば、聞く相手の頭の中に内容がすっと入ってきます。これが分かっている方は実に少ないのです。

具体的には、印象付けたいキーワード(名詞、数字)について、全体の3割程度の文字量を目安にマーカーを引き、助詞などを飛ばしまくって読んでいけば良いのです。もし、資料があり、1分間で説明しなければならない時は、200文字分マーカーを引いて、そこだけ読みます。そうすれば1分間で説明できます。話下手の方はぜひ、今すぐ試してください。飛躍的に上手に聞こえます。

分かりやすい話し方のレベルアップ~「間」を覚えよう

インソース講師へは優秀な方のご応募が大変多く、採用倍率は数十倍にもなります。選考基準は、実務のご経験が豊富であることと、受講者の成長に貢献したいという教育に対する愛情をお持ちである点としています。そして、最終試験は応募者による模擬講義です。講師は話のプロとして、上手に話せないと仕事になりません。最終試験ではテキストを使った模擬講義で、講義スキルをチェックします。特にチェックするのは、適切な間があるかどうかです。どんなに良い内容を話しても、間断なく話を続けられたら、話は頭に入ってきません。受講者の反応に合わせ、「間」が上手く取れそうな方を採用させていただき、登壇練習の中でレベルアップしていただいております。

リーダーの皆さんは鏡を見ながら練習してください。話す際、話す表情は明るく、口を開いて声を出し、聞き手とアイコンタクトしながら話す練習をすると良いと思います。また、「間」については、10秒に1回くらい、もしくは相手がちょっと疲れてきたかなと思うタイミングで口をつぐむのを意識してください。

トレーナーから話し方を学びたい方は「プレゼンテーション研修」の受講を!

実際にトレーニングを受けたい方は公開講座もありますので、「プレゼンテーション研修」のご受講をお勧めします。

  • プレゼンテーション研修
  • プレゼンテーション研修~最強の話し方の3原則
  • 実践プレゼンテーション研修~聞き手を惹きつけ、心を動かす(2日間)
  • プレゼンテーション研修(実践編)~成果を見据えた、聞き手目線のプレゼンテクニック
  • 前の記事

    一覧

    最新作・ニュース

    新卒採用募集中