お客様のお客様になってみる〈ためし読み〉
お客様のお客様になってみる
ホームページも良いのですが、実際に行ってみる、というのはもっと有効です。私は、とにかく知識がなくお客様と話せることがまったくといって良いほどなかったので、土日を使って、ネタづくりをしていました。
化粧品会社のお客様のところへいくために、その会社の化粧品を買ったのが最初です。洋服店やレストラン、スーパー温泉、美術館、パチンコ店、映像・情報・通信の企業様が集まる国際展示会なども行きました。紙の会社に行くためにティッシュを買ったり、旅行がてら地方の工場を見てきたりもしました。仕事の情報収集という名目とはいえ、色々なところに行くのは楽しかったです。
お客様の商品、実は5ミリ!!
特にメーカーのお客様の精密部品展示会に行ったときは、すごく面白いと思いました。お客様の会社が作っているものが、実は虫眼鏡でしか見えないほど細かい、5ミリくらいの電子部品だ、ということを知りました。会社の名前は知っていても、何を作っている会社なのか、実は知らないことって、よくあります。
お客様に体験を具体的に話す
体験して来たら、お客様にお伝えするときのポイントは、とにかく具体的にいうことです。「いつ、誰と、どこの店に行って、何をした、どうだったか」等。また、「○○さん(お客様)にお会いするために、あえて行ってきました」ということをきっちりと言うことです。どんなに話し下手でも、事実があれば、スラスラと話ができますし、盛り上がります。何より、お客様の顔が全然違うので話したくなります。お客様、普通の話をするときより、生き生きとした顔をされますので、私もうれしいです。
お客様と自分の関係を変えられる
余談ですが、先日コンタクトレンズの会社のお客様より面白い話を聞きました。「この前、営業の人に、クレームを言ったんだよね。そしたら彼、しゅんとした顔で、帰りがけにぽろっと、うちのコンタクトレンズを使っているっていったんだ。相当バツが悪かったよね。うちのコンタクトレンズを使っていたら、みんなお客様だから。先に言ってくれたらよかったのにね」。
こちらが先にお客様になってしまう、というのは、若干関係が変わるみたいです。そういう意味でも、おすすめです。
【アドバイス】
HPを見たら財務諸表や株主も見よう
お客様のユーザーになるのは、受注への近道です。ぜひ試していただきたいです。私も、わざわざ買い物に行ったり、行けなければホームページを見たりということをしています。忙しくなるとなかなか実際に行くことができませんので、ホームページをじっくり見るのが有効です。財務諸表を見たり、お客様のお取引先や株主を見たりもします。そうすると、お客様のニーズや他の企業との関係もわかり、お話しやすくなります。とにかくお客様のことを知って、悪いことはありません。積極的にお客様のユーザーになりましょう。(舟橋)
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お客様の2類型