第1部【02】
中国の歴史を知っておく
これから中国にいく人は、「歴史」を勉強しておいた方が良いと、僕は思っています。「中国の歴史」と「日本の歴史」。近代史はもちろん、芸術のことなども含めてね。
歴史を知ることは、常識を磨くことの第一歩です。いろんなものを頭の中に入れておかないと、人と話をしたときに深みが出ないのです。常に上っ面の仕事の話だけをしていても、人は信頼されないな、という感じがあります。僕も1回中国人に議論を吹っかけられたことがあります。たまたまそれで相手と意見が違うことはありますが、私もその問題を知っているので「そうじゃないこうだ」と議論をすることができるのです。
そういう話ができないと、彼らのリアクションの意味もわからなくなります。リアクションをわかって、議論ができてこそ、中国人に信頼してもらえるのだと思います。しっかりとした自分の意見というものを幅広く持っていることが、相手から認められる秘訣ではないかと思います。
◇事実を認め相手を知ることなしには、信頼は生まれない
外国で仕事をする皆さんは、その国の人々から信頼を得なければなりません。会社が有名でも、商品が優れていても、それは会社のステイタスであって、そこに働いているみなさんのステイタスではないということです。そのためには、皆さん一人ひとりのたゆまぬ努力が必要です。