第3部【04】
メディアを味方につける
中国で、日本企業は外資となり、中国の企業に比べて弱い立場です。リスク対策として、何かあったときに大きい話にならないように、メディアや消費者協会は味方につけておくことが大切だと思います。
私が中国で働いて、「こんちくしょう」というか「どうしたらいいかな」と思ったこと。それは、クレームの問題です。
中国で、決まってクレームを言ってくる方がいました。その方に対し、ある技術者が、「しょうがないよ。北京の空気が汚いんだから」といったんです。あえてお伝えしますが、これは日本人ではなく、中国人が言ったんですよ。でも、「御社の人間がこう言った」といって、問題になってしまったんです。ちょうど消費者協会ができかかっていたときだったこともあり、6ヶ月ほど、新聞記者などとやりとりをすることがありました。それ以来、メディアの人達とのパイプ作り・良好な関係を築けるように努めましたところ、大きな問題になることは少なくなりました。
それと同時に、いろいろと規制をする役所があるわけですが、そういう人たちとのパイプをもっているということは、すごく大事なんですよ。関係者や取引先だけと仲良くするのではなく、それ以外の人たちとも、良い関係を築くことが大切です。これは、海外で働くときに限らず、ビジネス全般に言えることです