自分が作りたいものを作れることなんて滅多にない〈制作裏話〉
自分が作りたいものを作れることなんて滅多にない
さて、話は出版社との最初の打合せに戻ります。
次回の打合せの前までに「私が簡単に目次を作ってみる」ということでその日の打合せが終わりました。どうも一般的な話では、出版社の方が持ってきた企画に対し、著者の側が書けそうなことで簡単に目次を作る、ということをするようです。
出版者の人にヒアリングをした
そういうのをよく知らない私は、目次をどう作ったら良いのかわかりませんでした。いろいろ考えた結果、「出版社の人にヒアリングをした」のです。
・「内気」っていうのはどういう人のことをイメージしていらっしゃるんですか
・どういう本にしたいと思いますか
・どういう人に読んでほしいと思いますか
その結果を社長に報告したところ、外出先の電話(携帯)からかなり叱られました・・・。
この段階で出版社の方に意見をきくなんてもってのほか
本に書く内容の面白さは作者の方が持っているものなので、作者が書きたいことを書くもの。この段階で出版社の方に意見をきくなんてもってのほか。
今これを聞けばすぐにわかるのですが、その時は正直、よくわかりませんでした。何を書いたらいいのか、何を目次にしたらいいのか考え方がまったくわからないのです。私つい言ってしまいました。
「そんなこといっても、自分が作りたいものを作ったことなんてないのでやり方がわかりません・・・」
自分が作りたいものを作れることなんて滅多にない
皆さんにはおわかりいただけますでしょうか?お腹の中がねじれたような、この変な感じ。会社に入ってから色々思い返してみても、あんまり思い当たりません。私は営業なので、お客様がしたいことをするのが仕事です。目標数字も、会社や上司がしたいことに基づいて決めます。「自分がしたいこと」なんて、あんまり考えたことがないですよね。
上記のことを言うと、社長は急に満足げになってこんなことを言いました。
「そ~うなんだよ。世の中自分が作りたいものを作れることなんてほとんどないんだよ。今回はそのほとんどない中の1回なんだよ。貴重だなあ」
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