年間約49万名に研修を提供する株式会社インソース(本社:東京都荒川区、代表取締役執行役員社長:舟橋孝之、証券コード:6200、以下「当社」)はこの度、約3万名に行った2021年度新入社員研修の結果を分析した2021年度新入社員の傾向についてお知らせいたします。
■2021年度の新入社員研修は集合型(対面)が6割 2021年度新入社員研修のうち、講師派遣型研修の実施先数は4月1日~16日の16日間で、中止の多かった昨年と比べ、昨年対比1.7倍となりました。 また、昨年度の新入社員研修は、新型コロナウイルスの影響で多くの研修がオンラインでの実施やeラーニングに置き換わりましたが、本年度は、4月1日~16日の16日間で、集合型(対面)研修の実施が6割と多数を占めました。
■2021年度新入社員の傾向 2021年度の新入社員は、昨年と比較すると、学生時代からオンラインツールに触れる時間が長く、操作や機能に詳しい方が非常に多い印象です。ただ、社会人としての意識や考える力の欠如、失敗を恐れる消極性などは昨年に引き続いての課題となっています。
- ・オンライン慣れしているが、オンライン研修を学校の授業の延長として捉えているため、緊張感に 欠ける
- ・知識、スキルに関する吸収力は高いが、深く考え抜く粘り強さに欠ける
- ・グループワークの際には、失敗を恐れて答えを求める傾向にある。自分で深く考える意欲は乏しく、 相手に迎合してしまうことも多い
■2021年度新入社員の特徴(良い点、課題点) <良い点> ◇オンライン慣れしている 学校の授業、就職活動とオンラインを活用してきたので、ツールの操作に非常に慣れており、画面共有しながら議事録を取るなどワークをより効果的に進める工夫もできていました。
◇指示・指導に対する吸収力が高い できないこと、知らないことが不安なので、丁寧に指導をしてほしいと思っている方が多い印象を受けました。吸収力が高く、指示・指導された内容を受け容れる素直さもあります。 ◇実践、実務につながるスキルの習得に関心が高い 「敬語」「電話応対」など、職場で即、実践につながるスキルの習得に対して、特に積極的な姿勢が見受けられました。 ◇安心できる場だと意見を活発に交換できる グループワークでお互いの意見から学ぶことに積極的な様子が見受けられます。また、安心できる環境であれば、活発な意見交換ができる傾向にあります。 <課題点> ◇指示以上のことはしない テキストや講師の指示があることだけ行い、満足してそれ以上考えることをやめてしまうという傾向がありました。 ◇自分の意見を出さない。相手と同じであることに安心する 表面的な「模範解答」「正解」を求める性質があり、自分で深く考える意欲は乏しい印象です。周囲と意見が一緒かどうか(正しいか)を確認して安心する傾向があります。 ◇控えめである 周りの様子を見てから動く方が多い印象です。公の場では質問を控える方が多い傾向があります。 また、グループワーク中に良い意見が出るとそれで良いと思って考えるのをやめてしまう、他にも声の大きな方や牽引力がある方の意見に迎合する、といった行動も見られました。 ◇緊張感に欠ける 従来から休憩時間にゲームをして学生時代のように騒いでしまうということがありましたが、本年は研修中にスマートフォンを触る、オンライン上の画面を鏡代わりに使って髪を整えるなどの行動も見受けられました。昨年よりも緊張感に欠ける印象があります。■総括 ~職場で求められる新入社員教育 知識を吸収する意欲は高い一方で、教えてもらうことを待つ傾向があります。そのため、新入社員には不明な点があれば自分から積極的にOJT担当者や先輩社員に情報を取りに行くように伝えることが有効です。加えて、ただ正解や相手の意見を求めるのではなく、自分で考える必要性もぜひご指導ください。 また、新入社員のうちは失敗して学ぶことも重要なので、様々なことに積極的にチャンレンジするよう伝えるとともに、安心してチャレンジできる心理的安全性の高い職場環境づくりが必要です。 そして、現場での指導に合わせて、今後の研修では特にマインドや考える力を強化することが求められます。他にも、実務スキルや、コンプライアンスなどルールを徹底させる内容をeラーニングと組み合わせて計画することが重要です。
<参考> 新人の課題を分析し成長と意欲を高めるフォロー教育プラン 新人の課題を把握するアセスメントに加え、研修により在宅勤務時の仕事の進め方を学び周囲のサポートを強化することで、新人が新しい働き方でも、安心して働けるようにするプランです。
以 上
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