多様化する部下への関わり方①(年上の部下編)
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部下と話をするのは得意ですか?
コールセンターで働く人は、雇用形態や勤務状態も様々です。
詳しくはこちらから→立場・雇用形態の違いが大きな影響を与える ~「センター」力の向上(2)
そんな中、スーバーバイザー(以下SV)の大切な任務の1つに、メンバーの変化にいち早く気づき、困ったことはないか、孤立していないかを認識し、早めに対応することがあります。
しかし、自分よりも年上のオペレーターから話を聞く場合は、難しさを感じたこともあるのではないでしょうか。
「部下との距離を縮めるよう努力しているが、なかなかうまくいかない」
などのお悩みをお持ちの方も多いのではないですか?
年上の部下に行動変容を促すときはここに注意!
苦言を呈することや注意を行うことは相手が誰であれ難しいものです。特に、自分よりも経験豊富な年上の部下・後輩の場合、なかなか言いたいことが言えないこともありますね。
そのようなときは以下の点に留意して対応しましょう。
・きちんとした敬語を使う
たとえ立場としては部下であっても、人生の先輩として常に敬意を払う
・場面や場所を考える
人目のある場所で注意する、ミーティング中に相手の意見を否定する、などは避ける
・事実を取り上げる
人間性を批判するのではなく、実際に起こっていることをまず伝える
ア.1文は短く、羅列的な説明をしない。順序だてて説明する
例:「今回、あなたにお願いししたいことがあります。○○についてです。」
イ.具体的な数値を提示する
例:「先日取っていただいたコール10本のうち、2本が報告書にもれていました。」
ウ.それに対して「自分はどのように感じているか」は別にして相手に伝える
年長者に対しての気遣いを込める
・聞き手を配慮して内容、情報量、使用する言葉を調整する
年長者ではあるが、理解度に応じて、敬意を忘れずに確認する
例:「○○についてはご存知ですか?」
「○○について今現在までの概要をお話しましょうか?」 など
・ベテランだからこその役割を与える
役職はなくとも、意見を聞いたり、指導的役割を担わせることで、プライドを持ってもらう。後進を育成する気持ちを共有する
・同じことを聞かれても根気強く答える
年齢による記憶力の低下などを指摘しない
例:「この前も説明しましたよね?」はご法度
・失敗してもいい、聞きやすい環境を作る
ベテランは人に聞きにくいものだということを心に留める。SVが不在の時は誰に聞いたらいいか、など、組織体制や座席の配置を工夫する
まずは人に興味を持つ
どんな時でもまずはその人個人に興味を持ちましょう。その人はどんなタイプで、どんな風に言ってもらったらやる気がでるのか、何を大切にしているのか、こちらから心を開いて話を聞いてみます。
「ベテランは扱いづらい」と決めつけることなく、その人の長所や自信を持っていることをセンター運営に活かしましょう。
また、年齢が上というだけで失敗を恐れ、得意なことしか手を出さなくなるタイプもいます。どんなことが苦手なのか、そう思った経緯は何なのか聞いてみましょう。人材育成に役立つ気づきがあるかもしれません。「ベテランでも失敗していい」という環境を作ることで安心して業務に励んでいただけます。
まとめ
何を、どれくらい、どのような表現で伝えるかを考慮します。その際、相手の話を遮らず、最後まで傾聴することを基本とします。相手の人間性を批判しているわけではないということに重きをおき、その上で、相手が納得しやすいように言葉を選びます。
相手のキャリアに対する尊敬は忘れないようにしつつも、ともにセンターを良くしていく仲間であるという姿勢を伝えましょう。
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