元気に接客したら引かれてしまいました。【お悩み相談室 接客コミュニケーション編】
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今回のお悩み
学生時代に居酒屋バイトで接客スキルを磨いた、新卒1年目です。就職したアパレルメーカーでは、高級デパート内の店舗に配属され、持ち前の「元気さ」で応対するのですが、何となくお客さまに引かれてしまいます。「接客はとにかく明るく、元気よく!」というバイト経験での学びを実践しているのですが......何がいけないのでしょうか?( 居酒屋が大好きな見習い販売員・20代男性 )
「お客さまの期待」に合わせた接客スタイルでいこう
接客で達成すべきゴールは、「お客さまに居心地のよさと安心を感じていただくこと」です。そのためには、お客さまが店に求める「期待」を裏切らないようにします。つまり、この「期待」は、お客さまが満足する「条件」なのです。
さて、居酒屋などの店舗と、高級デパート内の店舗では、お客さまがお店に対して抱く「期待」が違います。お客さまが居心地のよさや安心を感じる「条件」は、業種、扱う商品のタイプ、お店の雰囲気などによって多種多様です。
以前、働いていた居酒屋では、(居酒屋にも様々なタイプがありますが)「スタッフが明るく元気がよいこと」ことが「お客さまの期待」の一項目だったのですね。ほかにも、例えば、多くのファストフード店では「迅速で的確な対応」が「お客さまの期待」です。ですので、カウンターでなかなか声をかけられなかったら、がっかりしてしまうのも当然ですよね。
一方、高級な洋服店では「落ち着いて洗練された、上品な対応」を期待するお客さまが多い、と考えられます。お店に入るなり、「いらっしゃいませ~!」「今日は何をお探しですか?」「今月のおすすめ商品はこちらです!」などと、「期待」とは異なる雰囲気でグイグイと迫っては、引かれてしまうのも仕方ありません。
「明るく、元気に」という接客もひとつの正解ですが、重要なのは「自分のお店では、どんなものが『ウケる』のか」を意識して行動すること。これをお客さまや先輩スタッフの様子を見て学び、店のターゲット層にふさわしい接客スタイルを身につけましょう。