【CS調査日誌⑥】顧客に期待・信頼される店づくりの3要素
この記事を読みながら、ぜひ、あなたの普段の接客を振り返ってみてください。
平日お昼前の都心のデパートへ、Gambatte編集部のインターンシップの一環として、女子大生3人組がCS調査に赴きました。
そこで感じた、「お客さまに信頼されるお店づくり」のポイントをご紹介します。
- 目次
「五感を刺激した」雰囲気で、お客さまの気分を高める
◆あなたのお店は、足を踏み入れた瞬間「ワクワク」できますか?
私が百貨店に入り、まず「すごい!」と感じたことは、その内装の豪華絢爛さです。
高い天井に白とオレンジの混ざったまばゆいライト、そしてピカピカに磨かれた床に、ほのかに花の香りが漂うフロアは、あらゆるものが『ようこそお越しくださいました!』と歓迎しているような雰囲気。それだけで、「ここに来てよかった!」と感じることができ、購買意欲も高まりました!
百貨店のような店舗はとくに、お客さまがいらっしゃる理由のひとつに、「日常の中の、つかの間の"非日常"を求める」というものがあると思います。「店の雰囲気づくり」は、お客さまに商品・サービスを買っていただく、一番はじめのアプローチです。「清潔さ」を保つことはもちろん、コンセプトや季節などに合わせて飾りや雰囲気を変えると、なお効果的です!
接客中に必要なスキルはずばり "○○力"!
◆お客さまの大事なその行動、見逃がしていませんか?
今回、私は「就活用スーツに合わせるコートで、いいものを探したい」と思い、婦人服売り場へ行きました。
ところが入店して数分間、店内を見ていても、一向に声をかけていただけないのです。
年齢層から相手にされていないのかも......と思い、「このコートは、ビジネスシーンで着ていても問題ないでしょうか?」と、自分から質問をしてみました。すると、「こちらのコートのお色は、ビジネスシーンでは控えたほうがいいかもしれませんね。」、さらに「お客さまが先ほどご覧になっていた、あちらのコートのほうがおすすめですよ。」と、私が数分前に見ていたコートを改めて紹介いただきました。
私はその時、気づきました。
この店員さんは、私を相手にしていないのではなく、声をかけることで私にプレッシャーを与えてしまわないようにしていたのです。
その証拠に、その後のやりとりでも、声をかけずとも私の店内での行動を見守ってくれていたことがわかりました。
CS(Customer Satisfaction:顧客満足)向上において重要なのは、"お客さまに相談をいただく前"に何を求めているのかを動作や発言から探り、ベストな提案すること。それは、期待以上の付加価値をお客さまに提供するということにつながっています。そのためにも、「観察力」を磨いてみましょう。
接客フィールドは、店内だけではない!~通りがかりのあいさつも重要!
◆店内にいる時だけが、「接客のタイミング」だと思っていませんか?
デパートのフロア内のお店の前を通った時に、私の目を見て「いらっしゃいませ!」という声をかけ、お辞儀をしてくれた素敵な従業員さんがたくさんいました。前を通っただけなのに、手厚く歓迎していただけると、「あとで寄ってみようかな」という気分になります。
そのお店に入るか入らないかは、お店の前を通過するその一瞬にかかっています。たった一瞬の出来事でも、たったそれだけで、お客さまの立場としては歓迎されている快い気持ちになり、「ここのお店も覗いてみようかな」という気持ちになります。
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さて、最後に、たった一言のあいさつで心惹かれた、とある化粧品店での感動体験についてお話しします。
こちらのお店では、私たちが入ってきたらすぐに「気になるものがありましたらお声がけください」と一言。それぞれで商品を見はじめると、私たち一人ひとりに従業員さんがついてくださり、商品について親身にアドバイスしてくれました。そのときも、私たちの話を聞く姿勢がとても素敵でした。私の目をきちんと見てタイミングよくうなずいてくれるので、とても話しやすく、「ここの商品で自分の悩みを解決したい」と思えました。
"押し売り"のような接客は好まれませんが、お客さまに何かをおすすめするときに必要なのは、お客さまの語る一言一句にじっくり耳を傾ける姿勢と、その商品のよさを伝えようとする情熱・ホスピタリティの心である、ということを改めて実感しました。
いかがでしたか。このように、すべて「あたりまえ」のことではありますが、そんな「あたりまえ」が確実にお客さま満足につながっています。この機会にぜひ一度、あなたの普段の接客を見直してみてください。明日も、お客さまの素敵な笑顔のために頑張りましょう!
編集部あとがき
昨年2017年の12月から、計4回にわたり、
大学3年生向けの職場体験(インターンシップ)を、Gambatte編集部で実施しました。
フィールドワークに出て、感じたことを記事に書いていただいたのですが、
学生さんのハツラツとしたパワーに、私たち編集部も元気をもらいました!
フィールドワークに出かけた百貨店さんにせめてものお返しにと、
毎回、地下でランチ用のお弁当を買って、
みんなでわいわい話しながら、おいしくいただきました。
ありがとうございました 〈 Gambatte編集部より 〉