プログラミング未経験の新入社員28名にPythonを教えた率直な感想
こんにちは、Python学院プロジェクトメンバーの政田です。
株式会社インソースは「Python学院」を立ち上げることになりました。
今回は、Python学院を立ち上げるきっかけにもなった、「『Python研修』に講師登壇した経験」についてお話しさせていただきます。
私が実際に登壇した研修について
今回私が登壇したのは、「初心者向けDX人材育成プラン」の中の「データ活用人材育成コース」です。
データ活用人材育成コースは、以下記載の5種類で全12日程の研修となります。
・情報活用力養成研修(1日)
・ビジネスデータの分析研修(1日)
・データベース基礎研修(2日)
・Python基礎研修(3日)
・AI開発基礎研修(5日)
12日のコースの中でも8日を占めるPython学習は、言わば今回のコースのメインディッシュです。
対象者はプログラミング未経験の新入社員
今年のインソース新入社員は、ビジネスマナーや営業の研修などに加えて、Python研修も受講いたしました。
これは何も、システムエンジニア志望の者が受講したわけではなく、新入社員の28名全員が受講しました。
しかも28名のうち、2~3名を除いてほぼ全員が完全な "プログラミング未経験者" という状況です。(少々タイトルを盛ってしまってごめんなさい!)
実際、研修前に取ったアンケートでも、8割以上の新入社員が「研修についていけるかかなり不安です」と回答していました。アンケート結果を受けて、登壇する私自身「Pythonについてきちんと伝えられるだろうか?」と少し不安になっておりました。
案外、誰でもPythonを使えるようになる
きちんと伝えられるか少し不安なまま登壇を迎えましたが、登壇を終えて感じたことは1つだけでした。
それは
「案外、誰でもPythonを使えるようになるな」
ということ。
受講後に取ったアンケートでも約半数の新人が「Pythonは想定していたよりも簡単だった」と回答しています。
また登壇した私自身、研修中から「思ったよりもみんな理解できているな」と感じさせられておりました。実際、研修の進行に完全についてこれなかった人はゼロでしたから、アンケート結果を見てもさほど驚きはありませんでした。
多少理解度の差はあれど、誰もがPythonのコードを書けるようになっていく姿を、講師という立場から何日間も見ていく中で、「Pythonは誰でも使えるようになる」という気づきを得ることになりました。
Pythonを学んだ人を中心に、DX化が進んでいくことを確信
登壇を終えてから早速、驚かされることが2つありました。
1つ目は「研修を受講した新人が、どんどん社内業務の効率化を提案し始めた」ということでした。
今年の新入社員は、まずは全員が営業として配属されていますが、その中で感じた「業務の改善点」について、どんどん提案してくれました。
この背景には、実際にPythonを学ぶことで、「日常生活の裏側でもシステムが動いているのを実感したこと」や、「プログラミング的思考を学んだこと」が影響していると考えております。
驚かされたことの2つ目は、「研修を受講した新人が、先輩にプログラミングを教える勉強会を開催した」ことでした。
入社していきなりPython研修を受講したのは、今年の新人が初めてとなっています。つまりPythonやプログラミングに関しては、先輩社員よりも新人の方が圧倒的に詳しいという状況です。
そのため、「営業研修などで先輩からいろいろなコツやマナーなどを教わっている新人」が、逆に「Pythonについて先輩に教える勉強会を開催する」という少しおかしな状況になっております(笑)。
結果、先輩社員と新入社員が、お互いに持っている知識やスキルを共有することで、「上下の垣根を取り払う」というメリットや、「知識を全社化する」というメリットを享受できています。
こうした2つの出来事もあって、「Pythonを学んだ人を中心に、DX化が進んでいく」ということを確信することになりました。
また、研修を受講した新人のアンケートには以下のような記載もありました。
・「プログラミングの基礎知識を得たことで、今後社内エンジニアと会話する際に、的を射た意見を言えると感じた」(ちなみにインソースは社内エンジニアが大量にいて、営業とエンジニアが毎日のように話し合いをしております)
・「今後自分の業務でプログラミングをしないとしても、『プログラミング的な思考は、普段の業務に役立つ』と感じた」
上記アンケートの回答からも、「Pythonを学んだ人を中心に、DX化が進んでいく」ということが言えると思います。
副産物的なメリット
ちなみに、「プログラミングについて理解できる」「Pythonでプログラムを書けるようになる」といった主産物的なメリット以外に、以下に挙げるような副産物的なメリットもありました。
◆新しいことに挑戦するハードルが下がる
新入社員の事後アンケートで複数件あったのが、「新しいことに挑戦するハードルが下がりました」というもの。
最初は研修についていけるか不安だったが、思ったよりも簡単に学ぶことができたという成功体験から、このような気持ちになったのだと思います。
「躊躇していたウクレレをPython研修後に挑戦しようと思い、実際に行動に起こせた」という声もあり、講師としてはとても嬉しい気持ちになりました。
◆ITに関する抵抗感が小さくなる
こちらも事後アンケートで複数件あったのですが、「ITに関する抵抗感が小さくなりました」という声が見受けられました。
「プログラミング」や「IT」「DX」などの用語だけを聞いて、すぐに拒否反応を示してしまう人もいると思います。
それを考えると、「ITに関する抵抗感が小さくなる」というのは、DX化が求められている現代にはかなり重要なポイントになってくるように感じます。
次回以降、改善したいと思った点
さて、今回登壇した中で気づいたのは当然よかったことだけではなく、改善すべき点もいくつか見つかりました。
◆事前に、ある程度タイピング能力があるか確かめるべきだった
講師として登壇する中で、タイピングスピードが遅い人が、だんだん他の受講者に後れを取っていることに気がつきました。
今回のPython研修は、受講者の方にどんどんコードを打っていただく形式の研修なのですが、「コードを打つ時間」と「コードの意味を説明する時間」が交互に設けられています。
そのため、タイピングスピードが遅い人は、コードを打つので精一杯になってしまい、コードの意味をじっくりと理解する時間がどうしても短くなってしまいます。
あまり理解ができないまま研修を進めるのは、講師としても本意ではありません。そのため、Python学院ではまず最初に、タイピングスピードが一定レベルを満たしていることを条件に、申込みを受けつけることを考えております。
◆途中から進捗が早い人とゆっくりな人が明確になってきていた
もう1つ改善したいと感じたのが、「受講者のスキルごとのクラス分け」についてです。
「受講者のスキルごとにクラス分けをしたほうが、全員の満足度が高まるのではないか」という意見が、新入社員の事後アンケートで複数件ありました。
登壇中、進捗が早い人とゆっくりな人がだんだん明確に分かれていたことは感じていたため、「やはりか」と思わされました。
進捗が早い人に合わせると、ゆっくりな人が全くついてこれなくなる。かと言って、進捗がゆっくりな人に合わせると、早い人がかなり退屈になってしまう――
そのため、登壇中は基本的には「ゆっくりな人に合わせ」つつも、「早い人には追加の問題を出す」という対応をしていました。
しかし最初から、ある程度スキルごとにクラス分けをしていれば、受講者全員を過度に気遣う必要がなくなります。これは、講師として負担が減って嬉しいというのも本音としてはありますが、「進捗がゆっくりな人」の心理的な負担軽減ができるというのも事実です。
(というのも、今回あまり進捗が良くなかった新入社員から、定期的に「遅れてすいません、、、」という声があったからです。)
このことからも、Python学院では受講者のスキルごとのクラス分けを想定して、設計を進めていきたいと思っています。
プログラミング未経験の新入社員にPythonを教えた感想 まとめ
①本当に誰でもある程度Pythonを使えるようになる
②Pythonを学んだ人を中心にDX化が進んでいく
③新しいことにチャレンジするハードルを下げるなど、副産物的なメリットもある
今回Python研修の登壇を通じて、上に挙げた3点の気づきがありました。Python学院プロジェクトのメンバーとしては、非常に大きな収穫でした。
「Pythonに少しでも興味がある」
「社内のDX化推進担当になった」
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◆さいごに Python学院について
WEBもございますのでぜひご覧いただけますと幸いです。▼
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「Pythonを使える人材を多く輩出する」という使命を果たすために、これからもどんどん面白いコンテンツや企画を作っていくので、応援をどうぞよろしくお願いいたします!!!📢
(「Python学院」プロジェクトメンバー 政田)
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