現場リーダーを育てるための新しい試み
従来、新人研修以降の人材育成は現場に任せており、組織的な対応をしなくとも現場リーダーとして育っていくものでした。
しかし昨今の人手不足により、OJT担当者が多忙で育成の時間を割けないなど、新人・若手育成が疎かになってしまう傾向にあります。
そこで、当社では新しい試みとして、「現場リーダー」を6年目社員が目指すゴールと設定し、それを達成するために1年目から5年目まで各年次ごとに社員の「あるべき姿」を定義しました。
各年次のあるべき姿
●1年目のあるべき姿~組織を代表して働くための基盤を固める
2016年度の新人は「素直・真面目」、「協調性がある」、「知識欲が高い」といった長所がある一方で、「指示待ちになってしまう」、
「反応が薄い」、「知らないことへの不安が大きい」などの傾向が見られました。
そこで、2017年度の研修では従来の「社会人としての心構え」や「ビジネスマナー」など働くための基盤を固める内容に加え、
組織を代表するマインドや新人として求められる「主体性」を引き出す工夫を凝らしています。例えば、主体性を発揮するためには、
相手が求められていることを想像し、実行する力が必要となります。
▶新人研修2017
●2年目のあるべき姿〜プロフェッショナルマインドを持ち、一人で業務遂行を目指す
2年目は仕事の質を高め「プロ」としての自覚を持たせる大切な時期です。
仕事の全体像を捉える視点を身につけ、自分の業務だけでなく、前後の工程を意識した仕事の進め方を身につける必要があります。
【派遣】新卒2年目社員向け研修 真の社会人として自立・自律する編(1日間)
▶2年目社員向け研修のラインナップ
●3年目のあるべき姿〜業務の中心的存在として主体的に仕事に取り組む
3年目は、大きな役割変化のある難しい時期です。
3年目までは自分の受け持った業務をきちんとこなすことが求められてきましたが、
3年目以降は職場のリーダーとしての役割が期待されるようになります。
【派遣】新卒3年目社員向け研修 業務の推進者としてパフォーマンスを発揮する編(1日間)
▶3年目社員向け研修のラインナップ
●4年目のあるべき姿〜自分のスキルや経験を最大限に活かし、手本となり新人・後輩指導を行える
4年目は「指示や依頼を受ける側」から「指示や依頼をする側」となります。
リーダーや育成者としての自覚、スキルを持たせ、自分およびチームの仕事の質を向上させるためのノウハウや仕事の仕組みを知ることが大切です。
【派遣】新卒4年目社員向け研修 後輩を育成する立場として先読みして業務を推進する編(1日間)
▶4年目社員向け研修のラインナップ
●5年目のあるべき姿〜既存の業務のやり方に縛られることなく、改善点を見つけ主体的に行動する
5年目になると、さらに個人の業務から組織として業務を遂行することが求められます。
それにはより客観的な視点をもち、主体的に行動することが不可欠です。
仕事を円滑に進めるため、また必要に応じて問題解決をはかるための具体的なフローやコミュニケーションの取り方を学び、実践することで若手リーダーを目指します。
【派遣】新卒5年目社員向け研修 若手リーダーとなる編(1日間)
▶5年目社員向け研修のラインナップ
新人・若手にもキャリアを考えさせる
各年次のいずれの研修にも、主体的にキャリアをつむ意識を醸成させるため「キャリアデザイン」と新人や若手社員の主体性発揮のための役割認識の要素を入れています。
このように目標イメージを細分化し、明確にすることで、各年次においてどのような教育や育成が必要かがわかります。
その時々に応じて、適切な指導を行うことで、5年間で確実に新人を「現場リーダー」に育てることができます。
以上が「1年目~5年目まで体系的に組織人材を育成する」です。 次回は、組織のアプローチとして、インソースの考える「現場での新人・若手育成」についてご紹介いたします。