受電メモの取り方~用件をまとめる5つの項目
接客の現場でも、本社や他事業所などの内部の人からはもちろん、
たとえば卸売業者やテナントビル業者などの社外の関係者、そしてお客さまからお電話をいただくことがあるはずです。
今回はそんな電話応対のテクニックから、
人に電話を取り次ぐ必要があるような場合の「受電メモ」の取り方について紹介します。
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電話中、メモを必ず取るべき理由
忙しい接客のお仕事では、メモなんて丁寧に書いていられない! と考えてしまいがちかもしれません。
ですが、往々にして人間は忘れるものです。自分の記憶力を過信してはなりません。また、ビジネスでは「言った、言わない」問題が起きないよう、あらかじめ対策することが必要です。
仕事中の電話は、メモを取りながら受けるのが原則。電話機のそばに「受電メモ」を置き、電話を取るときは「片手にペンを持つ」という習慣をつけましょう。日常生活でも役に立つ習慣です!
情報がスッキリまとまる!用件は「5つの項目」で整理を
電話でご用件を伺うとき、これら「5つの項目」に注目してみると、話がスッキリまとまります。
(1)いつ:電話がかかってきた日時
「今日の午前」とあいまいに記録すると、見返したときに日時がわからなくなってしまいます。「〇月〇日(〇)〇〇時」というように、なるべく日時が一意に定まるように書くクセをつけてみましょう。
(2)誰から誰へ:誰宛の電話なのか
人によっては、名乗りなどを言い忘れることもあります。「お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」「弊社の、〇〇へのご連絡でよろしいですね?」などと、こちらから口に出して確認を取りましょう。
(3)どんな用件:内容、折り返しが必要か、など
場合によって、「また改めて連絡する」という方や、「伝言をお願いする」方、「かけ直してほしい」という方などのご要望のパターンに分かれます。
▼「また改めて連絡する」場合
社内に取り次ぎ相手が確実にいる時間帯などを、電話先の方にお知らせしましょう。
▼「伝言をお願いする」場合
用件にヌケモレがないようしっかり記録をとります。とくに「時間」「数」など、数値にまつわる情報は正確に記録を。一通りの記録が終わったら、忘れずに復唱しつつ確認をしてもらいましょう。
▼「かけ直してほしい」場合
相手方の都合がよい時間帯や、日時などをお伺いします。「できれば早めに連絡がほしい」などのプラス情報も忘れずにメモして、取り次ぎ相手に知らせます。
(4)相手の連絡先:お名前、所属先・役職、電話番号
相手のお名前、所属、そして電話番号を、間違えのないように復唱もしながらメモします。「折り返すと勢いで約束したのに、番号を聞き忘れて連絡できない」なんていうミスが起きないよう、とりわけ相手の電話番号は、必ず口頭での確認を!
(5)受付担当:誰が電話に出たか(自分の名前)
誰が責任をもって電話に出たかを明記しておきましょう。
終話後、すぐに話を整理する
慣れないうちは、はじめからきっちりとした伝言メモをつくろうとがんばる必要はありません。走り書きでもよいので確実に記録を残しておき、終話後に「5つの項目」に沿って話をまとめてみましょう。
電話を切る前に! メモを読み上げて確認を取ろう
電話の最後には、「最後に、念のため、お伺いした内容にご確認をいただけますか?」などとお願いして、メモを復唱しつつ、当方が把握したご用件を確認してもらいます。時間と手間をおかけはしますが、用件の把握モレのリスクを考えれば、軽いものです。
受電メモができたら、「事前情報ゼロの状態で、自分がこのメモを見ても用件を理解できるか?」という視点で見直します。そしてなるべく早く、忘れずに、取り次ぎ相手に渡しましょう。