ブラインドサッカーとは、アイマスクを着用したフィールドプレーヤー4人と、アイマスク着用が不要なゴールキーパー(晴眼者または弱視者)が競技を行う5人制サッカーです。
5人が同じピッチ上でプレーし、鈴の入ったボールの音と周囲の掛け声などを頼りに、ゴールを奪い合います。
ピッチサイズは40m×20mで、サイドラインには腰上くらいまでの高さの壁があります。その壁の外から。監督がチームに指示を出します。
相手陣ゴールのすぐ裏手に「ガイド」と呼ばれる仲間が配置され、相手と味方の各選手の位置や、ゴールまでの距離と方向をガイドの掛け声や音でフィールドプレーヤーに伝えます。
このように、目が見える人と見えない人が力を合わせてコミュニケーションをとり、試合を行います。
日本国内では、全国を北日本、東日本、中日本、および西日本の4ブロックに分け地域リーグ(B1クラス)を計31クラブで開催し、ロービジョンフットサル(B2/B3クラス)では計5クラブが参加しています。(2024年現在)
なお、ブラインドサッカー日本代表チームは、2024年のパリ・パラリンピック競技種目で、出場した世界の8か国の一角として健闘しました。
「OFF T!ME Biz」プログラム概要
人間が情報の8割を得ていると言われる"目"。
ブラインドサッカーを活用した体験型研修「OFF T!ME Biz」では、アイマスクをつけて、目を閉じた(OFFにした)状態で、身体を動かしたりボールを触ったりしながら研修を進めます。
「OFF T!ME Biz」では、「はじめまして」の人とだんだんと「チーム」になっていく体験や、見えない中だからこそ感じられる声の温かさを、身体の全体をフルに使って感じていただけます。
チーム内での信頼関係の築き方や役割、目標設定の重要性に改めて気づくとともに、ダイバーシティについて理解を深めるきっかけになる内容です。
無料体験ワークショップは、この要素を感じていただく機会として提供しています。
ワークショップ当日の内容(例)
当日のご参加者の人数等の事情により、多少内容が変わります。
なお、体験ワークショップを含め「OFF T!ME Biz」では、サッカー(ゲーム)を研修の場で行うわけではありません。
- ■導入
ブラインドサッカーの紹介 / 怖さのスタートラインの確認 - ■コミュニケーション
具体性を持って伝える / 相互コミュニケーションの大切さ - ■チームワーク
チームビルディングワーク / ボールをコーンに当てる
<ペアワークのイメージ>
・アイマスクを着用し、手を叩く相手の方向に歩いてみる など
<ペアワーク・グループワークのイメージ>
・講師と同じ動きになるよう、アイマスクの相手に伝える
・全員がアイマスクをした状態で、全員でチームを分けてみる など
<グループワークのイメージ>
・周囲の人の声などを聴き、アイマスクをした人が周囲のボールに触れてみる
・ガイド(誘導する方)の合図を聴き、ボールを蹴ってみる など
≪ご参加のお勧め≫
この無料体験ワークショップは、「OFF T!ME Biz」の要素を1時間程度に凝縮した内容を実際に体験し、さらに感じていただく機会です。
ご参加の際に、ご自身では体験せず他のご参加者の様子を見たり、話を聴いて疑似体験したり、ご参加者同士や講師と話し合うだけでも可能です。
講師へのご質問も、対応します。
体験型研修の一端を知る良い機会ですので、お越しくだされば幸いです。
≪講師≫
・特定非営利活動法人日本ブラインドサッカー協会の認定講師
・ブラインドサッカーの現役選手(クラブ所属)
▶「OFF T!ME」をベースにした研修「OFF T!ME Biz」の詳細
参加者の声(抜粋)
全体を通して
・相手のイメージの共有の仕方やコミュニケーションの図り方について、見つめ直す機会になり、勉強になった。・アイマスクを付けてワークをするという非日常の体験から日常の行動を振り返ることができることが分かった。
・体験を通じて、客観的に感じる、腹落ちすることができると実感。
・自社内の交流機会や運動機会でワークショップを企画中のため参加した。「見えない」体験に加え、参加者同士でお互いを知る機会にもなり、楽しかった!自社での開催を検討したい。
・この研修のための会場は、広めの会議室があれば十分という、新たな発見があった。
・自分が伝えた気になっていても相手には伝わっていないケースが多くあることを肌で感じた。
ワークでの気づき
・アイマスクを着用し相手とコミュニケーションを取るワークでは、相手の声だけで判断するのは、かなり難しいと感じた。・アイマスクを着用したら歩くだけでも怖くて前に進めなかったが、メンバーが手を叩く音が頼りになった。また、手を叩く音よりも、名前を呼んでもらえるほうが安心感があった。
・言葉で話しているようで、実は意外と視覚情報や空気感を察してやっていると分かった。
・対峙した相手に方向を伝える際、自分から見れば左だが、相手にとっては右ということがよく分かり、相手の視点を持つことが大事だと実感した。
・ワーク終了時、自身は周囲の様子で終了のことが分かるが、目隠しの相手は分からないため、都度の声掛けが重要だと思った。
職場でのコミュニケーションを振り返って
・部下との関係で振り返ると、上司として「ちょっとやっといて」などふわっと指示をしていないか気になったので、気を付けたい。・部下の立場で、上司に対して「これで合ってますか?」とイメージの細部を確認する重要性が分かり、自分のコミュニケーションの振り返りになった。
・「相手視点を持つ」ことや「ニュアンスや何となくではなく、細部まで表現する/すり合わせする」重要性が分かった。
・職場で仕事において、「何となく」で伝えず、言葉で詳細を伝える工夫が必要と思った。
スケジュール
なぜ、インソースが「OFF T!ME Biz」を実施するのか?
インソースは、特定非営利活動法人日本ブラインドサッカー協会(以下、JBFA)のパートナー企業として、様々な事業を支援しています。
JBFAは、『ブラインドサッカーを通じて、視覚障がい者と健常者が当たり前に混ざり合う社会を実現すること』をビジョンに掲げ、ブラインドサッカー、および、ロービジョンフットサルの強化・普及を推進するほか、 ダイバーシティ啓発活動などの普及活動を行っています。 インソースは、JBFAの上記ビジョンに共感し、協働で体験型研修「OFF T!ME Biz」をご案内しています。
「無料体験ワークショップ」は、JBFAが主催する「OFF T!ME Biz」のプログラムを、インソースのお客さまのために実施していただく内容です。
「チームビルディング研修で、一般の研修とは違うものを探している」や、「体験により得られる研修の内容に興味がある」、 「他団体の人事総務担当者との交流のきっかけが欲しい」といったお客さまに気軽に参加していただき、 「ひとつでも新しい発見を得られる場を提供できれば」という思いで、JBFAと協働で無料体験ワークショップを企画しました。