視界ゼロの環境を活用した体験型コミュニケーション研修「OFF T!ME Biz」

提供:日本ブラインドサッカー協会/鰐部春雄

1.はじめに ~ 選手と同じ視界ゼロの環境を
活用した体験型研修「OFF T!ME Biz」

視界ゼロの環境「ブラインドサッカー」とは?

ブラインドサッカーとは、アイマスクを着用したフィールドプレーヤー4人と、アイマスク着用が不要なゴールキーパー(晴眼者または弱視者)が競技を行う5人制サッカーです。 5人が同じピッチ上でプレーし、鈴の入ったボールの音と周囲の掛け声などを頼りに、ゴールを奪い合います。
ピッチサイズは40m×20mで、サイドラインには腰上くらいまでの高さの壁があります。その壁の外から、監督がチームに指示を出します。

「ガイド」と呼ばれる仲間が、相手陣のゴール裏から相手や味方の位置、およびゴールまでの距離やゴールの枠(左右ポスト)の場所を、声や音でフィールドプレーヤーに伝えます。
目が見える人と見えない人が力を合わせ、試合を進めます。

提供: JBFA/鰐部春雄

2024年時点で、ブラインドサッカーは日本国内で4ブロック(北日本・東日本・中日本・西日本)の各地域リーグで試合を開催しています。視力がB1~B3の各カテゴリーで計31チームあります。
なお、ロービジョンフットサル(主に弱視の選手中心で、アイマスク装着なし)では、計4チームが登録されています。
ブラインドサッカーの日本代表チームは、2024年のパリ・パラリンピックの競技種目で参加し、出場した世界の全8か国の一角として健闘しました。

日本ブラインドサッカー協会とインソースとの連携

特定非営利活動法人日本ブラインドサッカー協会(以下、JBFA)は、『ブラインドサッカーを通じて、視覚障がい者と健常者が当たり前に混ざり合う社会を実現すること』をビジョンに掲げ、ブラインドサッカー、および、ロービジョンフットサルの強化・普及を推進するほか、ダイバーシティ啓発活動などの普及活動を行っています。 インソースは、JBFAのパートナー企業(※)として、JBFAの様々な活動や取組みを支援しています。
 ※スポ育パートナー、サプライサービスパートナー(外部サイト)


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視界ゼロの環境を活用した体験型コミュニケーション研修「OFF T!ME Biz」と
ブラインドサッカーとの繋がり、および、研修の特徴

この研修で目指していることは、ブラインドサッカー自体を体験することではなく、ブラインドサッカーの選手達と同じ視覚環境下で、どのようなコミュニケーションをとれば相手が理解でき、適切に伝わるかという点です。 また、間違われやすい内容は、以下のとおりです。

■中身は、サッカーではなく「研修」
・ブラインドサッカーの競技で使う音が出るボールや、アイマスクを使用します。
 ※スポーツ競技(ゲーム)としての「サッカー」を、一切行いません
・チーム対抗で身体を動かして考える体験を多く組み入れています。
 ※サッカーボールを適宜活用しますが、「サッカー」の競技自体を行いません
・研修では、スポーツが苦手か得意かは関係なく、どなたでも、気軽に受講できます。
・コミュニケーション主体のワークを行います。
 ※体験から、多くの気づきを得ていただきます

■体験で学ぶ中で、怪我に繋がる危険性なし
・動きやすい服装が理想ですが、日常業務で着用している服装でも受講できます。
 ※日常の延長での動きやコミュニケーションで構成される研修です
・アイマスクを着用して視界を遮る間は、ゆっくり歩きます。
 ※激しい接触は一切なく、怪我の心配もまったくありません

2.研修開発の経緯

「知る」「理解する」から、「OFF T!ME Biz」を
通じて『気づく』と『再発見する』へ

元々JBFAでは、障がい者スポーツに対する認知や理解を広めることを目的として、健常者(目の見える人)に向けてブラインドサッカーの選手と同じ体験となるプログラムを実施してきました。
実施するなかで、単に「障がい者スポーツを知る・体験する」ことを越えて、その体験から「気づく」「再発見する」ことが多数あるということが、ご受講者様の声から分かってきました。
そこで、JBFAでは、「障がい者スポーツを知る機会」でなく「障がい者スポーツを通じた学びの機会」に繋がるよう、プログラムを改善・パッケージ化し、研修に進化させました。

「見えない」状態だからこそ気づける、
チームワーク発揮に必要な要素

コミュニケーションや、信頼関係、チームとしての親密感、明確な役割分担、目標設定など、「チームワーク」に必要な要素は、常日頃から当たり前のように「大切」とされています。
しかし、あまりに当たり前すぎて、その重要性に気づきにくくなっているのではないでしょうか。

この研修では、ご受講者様が「目が見えない」という日常とは異なる状況に置かれ、他者の助けが必要な状態をつくります。
そこから、「チームワークで状況を乗り越えること」の重要性や、そのために必要な様々な要素を、改めて認識できます。

「コミュニケーション? 私は大丈夫!」...っと思い込んでいた方が、なかなかチームメイトとコミュニケーションできず孤立する姿も、この体験型研修を通じて可視化されます。

提供:日本ブラインドサッカー協会

体感して得られた気づきは、ダイバーシティ(多様性)への適応力にも繋がる

この研修を通じて得られる気づきは、ダイバーシティへの適応力にも繋がります。
それぞれが個性を発揮し互いに個性を認め合い生かし合うことで、チームとしての成果を上げる」という、まさに現代社会で求められるスキル・マインドを生みだすきっかけとなるのです。

3.研修のねらい

視界ゼロの環境を活用した体験型コミュニケーション研修「OFF T!ME Biz」から
得られるチームビルディングと、多様性への適応力

「OFF T!ME Biz」では、ご受講者様同士が、視界ゼロの環境の中でコミュニケーションを通じたチームビルディング(output)をはかっていきます。

その結果、多様性に対する適応力(outcome)が高まると考えています。

コミュニケーションと、黄色い丸の7つの要素は、チームビルディングに必要な因子です。
これら7つの要素に関する気づきが得られるよう、視界ゼロの環境でワークを行っていきます。

 ※こちらの図は横にスクロールしてご覧いただけます

4.こんな場合におすすめ

  • アイコン課題

    組織内では、一体感が乏しい。
    チームで仕事をしていることの大切さを考えたい。

    右向き矢印

    アイコン対策

    見えないチームワーク体験だから、お互いの存在価値を、身体で実感できる。

  • アイコン課題

    一連の研修では座学が多く、受講者の集中力欠如が課題。座学だけではなく、体験型を取り入れたい。

    右向き矢印

    アイコン対策

    オフサイト研修や事業計画合宿など、詰まった研修スケジュールの合間でも、効果的に実施できる。

  • アイコン課題

    マネジャーやシニアマネジャーが、コミュニケーション研修に飽きており、主旨を訴求しにくい。

    右向き矢印

    アイコン対策

    体験型、かつ、視覚訴求型、しかも
    「初めての体験」だから、
    訴求しやすい。

  • アイコン課題

    本格的チームビルディング研修は、野外のオフサイトが多い。
    なかなかそこまでの移動時間や研修パッケージに参加しにくい。

    右向き矢印

    アイコン対策

    大きめの会議室や首都圏近郊のジムでも、研修を実施できる。
    体験型でも取り入れやすい。

  • アイコン課題

    ダイバーシティを推進中だが、そもそも「ダイバーシティ」がなぜ大切か、組織内に訴求できていない。

    右向き矢印

    アイコン対策

    体験型だから、自分事として考えやすい。

  • アイコン課題

    障がい者の採用を進めているが、障がい者社員と他の社員の間にある「見えない壁」をなんとかしたい。障がい者雇用を組織力に変えたい。

    右向き矢印

    アイコン対策

    実際に身をもって障がいを体験し、当事者と研修を実施。
    障がい者の個性を学び、業務に活かしやすい。

5.プログラム内容、準備、体験 

(例)「OFF T!ME Biz」、120分で構成する場合

 ※こちらの表は横にスクロールしてご覧いただけます

120分間のプログラム内容

要件定義(事前のお打ち合わせ段階で)

実施前のお打合せでは、JBFA講師、インソース営業担当との三者間で「要件定義」を設定させていただきます。ここでの「要件定義」とは、ワークをどのような意図・思いで企画し、受講者に何を伝えたていきたいのか等、研修ご担当者様のねらいを言語化することを意味しています。
要件定義により、ご担当者様が思い描いた「ねらい」に落とし込める振り返りワークの実施や、講師によるファシリテーション等を開催前に計画し、当日に実現させます。


ご準備

◆場所の確保(広さの目安と、形状の注意点)
・6~8名を1チームとして、1チームに必要な広さは、5.5m×5.5m=30.25m2
 (≒ 約30m2)が最小限の広さの目安です。
・会議室等を使うことも可能ですが、室内の机やテーブル類、椅子をすべて
 壁側等の端に寄せて床に何もない状態の場所の広さが、目安の基準です。
(例1)体育館のバレーボールのコートでイメージすると、1面が18m×9m=162m2で、
  計5チーム程度(1回で約30~40名)までの場所を十分に確保できます。
(例2)体育館のバスケットボールのコートでイメージすると、1面が28m×15m=420m2で、
  計13チーム程度(1回で約80~100名)までの場所を確保できます。
・会場は、歪な形状でなければ開催できます。ご不安な場合は事前にご相談ください。
・極端に形が整っていない部屋や、長方形すぎて細長い場所は、使用不可です。
 <理由> 講師から遠くのチームでは講師の声が聞こえず、動作も見えないため
・階段状の室内は、椅子等を撤去できても使用できません。平らな場所をご手配願います。

◆個人の準備物
・運動しやすい服装、底が滑りにくい靴の着用
・汗拭き用のタオルや、着替え
・水分補給のための飲み物(水筒、ペットボトル等)
・身体を動かして体調が崩れる等がご心配な方は、念のため、保険証のご持参をお勧めします。
 ※体験で身体を動かしますが、激しい運動ではありません
 ※保険証をご持参される場合は、貴重品のため自己管理をお願いいたします

あなたも体験してみませんか?

不定期開催で、インソースの無料セミナー(インソース主催)がございます。
無料体験ワークショップの詳細はこちら!
日程のリクエストも、お待ちしています。


無料開催のセミナー以外では、有料で参加できる体験ワークショップ(JBFA主催)が設定され、随時開催しています。

<関東地区でのワークショップ>
東京都内では、定期的に平日の夕方に2時間程度で開催しています。
■開催日時と、場所
◎1月17日(金) 19:00-20:30 / 会場:神田
◎1月27日(月) 19:00-20:30 / 会場:高田馬場 ★
◎2月18日(火) 19:00-20:30 / 会場:高田馬場 ★
◎2月28日(金) 19:00-20:30 / 会場:神田
 ※開催会場は、各駅から徒歩圏内です
 ※開催会場の詳細は、申込者に直接お伝えします
 ※任意参加で、終了後に希望者のみで懇親会(別料金)を行うことがあります
・高田馬場会場(★)でご参加の方は、室内履きの運動靴(スリッパ不可)をご持参ください。

■参加費
・¥4,000/人・税込
 ※当日、会場で参加費を直接お支払いください
■お申込方法、その他
・インソースの営業担当にご一報いただくか、お問合せフォームからご連絡ください。
・申込締切は、各開催日の3日前といたします。
・会場のご案内や当日の開催可否、その他留意事項(規約)について、お申込者にメールでお伝えします。


<関西地区でのワークショップ>
過去に、単発での開催がありました。今後開催する場合は、別途お伝えします。

(例)【終了分】
大阪市内で、以下の日時に開催します。
・日時:2024年9月6日(金)18:30 - 20:30 / 18:00〜受付
・場所:大阪市北区大深町3-1 グランフロント大阪タワーB オフィス内
・参加費:¥4,000/人・税込(領収書の発行可能)
・人数: 進行上、1組織様あたり2名様まででお願いいたします
 ※終了後に、参加任意の懇親会がございます(21:15頃開始で、別途料金が掛かります)


6.ご受講者様の声

2019年4月実施 三菱製鋼さま 新入社員向け研修

  • 相手が理解しているかどうかを気にしながらコミュニケーションをとろうと思う。
  • 実際にやってみることで、いかに自分基準で話しているか分かった。連絡する際などに、相手の立場を考えて話していきたい。
  • 相手の立場になって考えることと、自分の案をがんがん出すことを今後業務に活かしていく。
  • やる前はできるかとても不安でしたが、やってみたらとても楽しかったです。障がいを持っていてもスポーツだったり生活だったり、工夫ややる気、努力次第でのりこえられることが多くあると実感しました。

その他の実施企業さまの声

  • ワークの難度が少しずつ上がっていく中で、チームワークもどんどん良くなっていくのを感じられた。ワークの合間で講師の方のアドバイスを聞くと、次で実践できて、皆で成長を感じることができた。
  • 声を出してお互いに共有できることがとてもうれしかったので、これからも続けていきます。
  • 楽しさが強いチーム作りに大事、との言葉がとても印象に残りました。

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