2019年06月号
今年もまた、フレッシュな仲間を迎え入れる季節がやってきました。皆さまの職場でも、新入社員の育成に向けて様々な手立てを検討されていることと思います。
近年、若手人材の争奪戦がますます激しさを増す中、縁あって一緒に仕事ができることになった貴重な人材ですから、何とか職場に定着してもらい、存分にその力を発揮してもらいたいと期待されているに違いありません。
ここで少し、最近の若い世代の傾向についての、若干の誤解について触れておきたいと思います。
最近の若い人について、よく「何事にも受け身で、教えてないことは一切しようとしない」とか、「同期との仲間意識が強く、競い合って勝ち抜こうとする気概がない」といった特徴が挙げられているのを目にしたことがあると思います。そのような特徴に心当たりのある部下や後輩もいるかもしれませんし、そうした特徴を持つに至った理由や背景を聞けば、「なるほど」と納得する部分も確かにあるでしょう。
ただ、ここで見落としてはいけないのが、「どの若手もおしなべて同じ特徴を持っているわけではない」という当たり前の事実です。
入職間もない人というのは、当然ながら、まだどんな人間かがよくわかりません。相手と世代差がある場合などは、つい、十把一絡げにして「きみたちの世代ってこうだろ?」と決めつけてしまいがちです。しかし、このステレオタイプの決めつけこそが、彼ら彼女らを心理的に遠ざける要因になってしまうのです。
こうした心理的距離を放置したままにすると、相手は「この人にはどうせ分かってもらえない」と考え、悩みがあっても相談を持ち掛けることもなく、突然辞表を出してくる、といったことになりかねないのです。
OJT がうまく機能するかどうかは、相手のタイプに合った指導ができるかどうかにかかっています。最初はうまくかみ合わず、ストレスを感じることがあっても、お互いを理解し合うことで次第にうまくOJT が回り始めるものなのですが、「打たれ弱い」と言われる彼ら彼女らは、そこに至る手前で早々に「この人の下で働くのは無理だ」と判断してしまう可能性があるのです。
OJT をスタートさせる前に、相手が志向する働き方や、心地よいと感じるコミュニケーションの型が理解できていれば、不要なストレスを感じさせることなく、ツボを突いた効果的な指導が可能になります。
そこで、私たちはOJT の手前での「特性調査(適性検査ではない)」をお勧めしています。これにより、OJT 担当者は、部下・後輩の"トリセツ" をもって指導ができるのです。
相手に合わせて個々に合わせ込んだ指導の有効性は、OFF-JT においても当てはまります。入社時研修では、全員一律に学ばせなければならないこともありますが、現場に入ってからは、人によって優先的に身に付けなければならないことは異なるものです。
そこでお勧めしているのが、好きな時に自分に必要なテーマで一人でも受講できる、参加型研修「公開講座」の活用です。ビジネスマナーが弱い人もいれば、論理的思考力を付けさせたい人もいるでしょう。その人の課題に合わせてチョイスできることが、教育効果を高める最大の利点といえるのです。このように、イマドキの若手育成において、あえて一律のキーワードを当てはめるとすれば、"個別指導" がカギを握ると言えるのではないでしょうか。
「ジラフ」は社員のキャリア志向、モチベーション要素、活躍しやすい環境、考え方・行動特性などを可視化(見える化)するアセスメントツールであり、別名「特性を見る適性検査」と呼んでいます。社員一人ひとりの特性を踏まえた部下育成にご活用いただけます。
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