2022年03-04月号
オンボーディングとは、組織の文化やルール、仕事の進め方、職場の人間関係にニューカマーをいち早く慣れさせ、活躍するための軌道にのせる職場での一連の取組みのことです。内定者、新入社員、若手社員、または中途社員、出向者などがオンボーディングの対象となります。せっかくコストをかけて採用した社員が受け入れ側の不備や怠慢で挫折してしまい、モチベーションが著しく低下したり、離職したりしてしまうのは大変残念なことです。特に、今回取り上げる、中途社員で言えば、受け入れる上司側の「前職では活躍したと聞いていたのに」という不満や、中途社員本人側の「現在の職場で力の発揮の仕方がわからない」という焦りなど、双方のすれ違いが現場で発生しています。
中途社員が不安に思っていることは大きく下記の3つです。 1.新しい職場で活躍できるか自信が持てない 2.どのような役割や成果を求められているかがわからない 3.新しい職場にうまく溶け込めるかが不安 これらの不安や悩みについては、上司が面談の場を設定して、中途社員とじっくりと話し合うことで解消することができます。
先ほどみた、1・2の不安については、中途社員の強みの把握(保有技能や経験の洗い出し)、キャリアアンカー(こだわりや価値観)、キャリア志向、役割期待、今後の活躍の方向性について、面談で相手に伝えたり、確認することが必要です。中途社員にとって、新しい会社でのキャリアは、また一からのスタートとなります。この会社で、自分がどのような役割、成果を期待されているかが明確になっていないと、中途社員は、これからどうして良いか分からなくなってしまいます。3については、中途社員は、仕事だけではなく、人間関係も新しい職場で一新されるので、その面でもうまくやれるか不安に思っています。明るい、真面目などのチームの雰囲気や、若手が多いなどのチームの特徴、部署や自チームで求められている現在のミッションなどについては入社初日に伝えてあげましょう。他に、チームメンバーが担当している業務内容や、得意な仕事、人間的な長所などを伝えると一緒に働くイメージが膨らみます。
中途社員の強みや重要視している価値観を、十分に仕事で実践することができれば、部下がこだわり・やりがいをもって仕事を行うことができます。ただ実際には、相手の強みにマッチングさせて業務を依頼することは困難なことが多く、次のような形で活躍してもらうのが現実的でしょう。一つは、現在、担当している業務の中で、強みを発揮できる所を見出し、それを本人に伝え、意識させることでやりがいを感じて業務に取り組んでもらうことです。もう一つは、自分の担当業務とは別に、期初に、チャレンジ目標として、半年、一年間かけて強みを活かした新たなチャレンジ業務を計画させることです。価値観が多様化している現在、様々な中途社員がいると思いますが、管理職は、本人としっかりと話し合い、理解し合いながら仕事を進める必要があります。そうした取り組みの中で、中途社員をオンボーディングさせるとともに、伴走しながら、本人の成長と活躍を支援することが期待されています。
1対1面談を通じた中途社員との密なコミュニケーションのとり方、面談で使用するフレームワーク(強みと保有する技能・経験の洗い出し、価値観、こだわりの確認、今後のキャリア志向の確認、 チームメンバー状況・方針の共有)を習得します。
本研修は、中途採用者に向けた研修です。即戦力として活躍していただくために、業務フローの理解、自立して仕事を進めるためのコミュニケーションの取り方、生産性高く働くための時間の使い方を学びます。
これまでやってきた仕事を振り返ることを軸に、これから先の働き方と困難を乗り越えていくために必要な考え方を習得します。自分の働き方と向き合うことで今の組織で頑張ることの意義や、困難の乗り越え方、ストレスとの付き合い方を学んでいただきます。
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