2022年1‐2月号
コロナ禍でリモートワークが一般化しましたが、働く人が例えば1週間の勤務のうち、週3日はオフィスワーク、週2日はリモートワークというように出社と在宅を混ぜた働き方のことを「ハイブリッドワーク」と呼ぶことが多くなりました。コロナ禍の影響は今後も継続しそうですが、ワクチンの接種率の増加により新型コロナウイルスへの脅威が一程度抑制できた段階で、多くの企業がオフィス出社やリモートワークなど、今後の働き方をどうするかという問題に決断を迫られることが予想されます。
リモートワーク導入のメリットは、物理的に大きなオフィスを借りなくてもよくなり、不動産コスト・光熱費・交通費など固定費が削減できる点です。他にも、多様化する働き方にシフトすることで従業員満足度が向上するなど、利点は多々あります。従業員にとっては、通勤時間の短縮や人間関係のストレスが軽減されます。突発的な業務に中断されることなく作業に集中でき、新しいアイデアを生み出しやすいなど、個人で行う仕事の生産性向上が挙げられます。
テレワークにはデメリットもあります。労務や評価といった管理面の他に、コミュニケーションのストレス、対面指導ができないなど教育的な問題もあります。また、従業員の仕事に対する自律性を懸念する経営者層は多いことでしょう。 1 人で作業することに孤独感を感じる、家族がいると集中できないなど、環境や状況によって個人差もあります。入社したての新人などは特にメンタルケアが必要です。オフィスワークの良さは、顔を見てコミュニケーションできる安心感、チームメイトと協力して結果を出せる一体感です。細やかな指導や、他のメンバーと一緒に仕事をすることで得られる経験学習の機会も貴重です。
ハイブリッドワークを推進するには、両者の特性を改めて再確認し、併用した際に発生する注意点やリスクに備え、補完しあっていくことが求められます。具体的にはハイブリッドワークを導入し、円滑に運用していくためには下記の10の課題を解決する必要があります。今後のハイブリッドワーク導入に向けての組織内の教育にご参考になれば幸いです。
◆10の課題◆
(1)距離が離れていても、誤解なく意思が伝えられる話し方
(2)ミーティング(集まって話すこと)をどう効果的に活用するか
(3)相手との関係性の取り方が難しい
(4)相手と直接会う機会が減る中、指導をどのように効果的に行うか
(5)チームワーク、組織の一体感をどのように醸成するか
(6)組織のビジョン、ミッション、方針、目標の設定・共有
※従来よりも働く者どうしの距離が広がるなか、さらに重要度が増す
(7)新しい業務形態の中での評価の仕方
(8)業務指示、進捗確認などの業務管理や多くの人が業務に関われるよう標準化も重要
(9)スキルの幅を広げる(PC スキル、OA スキル(エクセル、パワーポイント)など)
(10)リモートワークツールの導入
在宅勤務をする部下へのマネジメント方法について、マネージャー目線からスキル、考え方を学ぶ研修です。勤務形態の変化に伴う問題・悩みを洗い出し、解決方法をワークを交えながらステップを踏んで解説していきます。
本研修では、リモートワークで部下をマネジメントするポイントについて学びます。具体的には①働き方のルールを決める、②スケジュールを立てて共有、③リスクを予め洗い出す、④日々の業務報告を使って業務管理をするというポイントを中心に学びます。
本研修ではテレワークにおける不安「会えない」「見えない」「伝わらない」という3つの「ない」について、それぞれの課題を解決する方法を考えていきます。また、テレワークならではのよさを活かすことも考えていきます。
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