2020年3-4月号
※ 2019 年4月1日から4月12 日までに実施した講師派遣型研修及び公開講座における新人研修受講者数
インソースでは毎年、新入社員研修に登壇した講師を対象に「その年の新入社員の傾向」に関するアンケートを実施しています。その集計結果から見えてきた近年の傾向は以下の通りです。
新入社員の指導で重要なのは、①育成計画の立案、②ティーチング(わかりやすい指示・指導)、③報連相のタイミング、④良いパフォーマンスを維持させるフォローアップ、の4つです。
現在、新入社員のOJT を3~5年目の若手に任せるケースが増えています。その理由としては、新入社員とも歳が近いためお互いに話がしやすい・共感しやすいなどの利点が挙げられます。
またOJTを行うことは、3~5年目の若手にとって自身の培ってきた業務知識を再確認する良い機会となります。
「教ふるは学ぶの半ば」という言葉があるように、人に教えることによる学習は若手の成長にとって大変重要となります。
本研修では育成計画の立て方と育成手順を身につけたうえで、実践的なケーススタディーを通して指導の幅を広げます。
OJT担当者としてのこれまでの指導の振り返りと、後輩との関係構築・フィードバックスキルの向上に焦点を当てたフォローアップ研修です。
部下のやる気を引き出すのに欠かせない「傾聴」「質問」「承認」の3つのスキルを身につけることに力点を置いた研修です。
今回は、約10,700名の方(2019年12月末時点)にご回答いただいた階層別テストの中で、「若手向け」テストの結果について、一部ご紹介します。
「ビジネス基礎」、「ビジネスマインド」、「業務遂行」など、若手に求められるスキルの知識と活用力をテストすると、全国的に「ビジネスマインド」の平均正答率が高く、データのバラツキ(変動係数)が比較的小さいことがわかりました。(図1)この結果は、若手層において「ビジネスマインド」を有している人材が多いことを示しています。近年、新人研修をしっかりと実施する企業が多く、「働くことへの意識」が形成されているようです。
その一方で、「ビジネス基礎」の正答率が最も低いことも示されました。「ビジネス基礎」は、「ビジネスマナー」や「ビジネス文書」などから構成されるスキルです。先述の「ビジネスマインド」に関する結果を踏まえると、「働くことへの意識」は形成されているものの、それを実際の行動にまで落とし込めていない若手が多いと考えられます。このため、ビジネスに関する実務的な基礎教育が今後より一層重要となっていくでしょう。
次に、「ビジネス基礎」に必要なスキルの全国平均を見てみましょう。(図2)9つのスキルの中でも、特に「財務知識」については正答率が低い上にデータのバラツキ(変動係数)が大きいことがわかります。このため、若手に対して会社の数字(売上・費用(コスト)・利益など)に関する教育機会を設けることは、売上拡大やコスト削減に対する意識の向上に非常に有用であると考えられます。
加えて、「ビジネスマナー」や「ビジネス文書」のデータのバラツキ(変動係数)も比較的大きいことから、これらのスキルに対する教育機会を「財務知識」と同様に設けることで、若手層の「働く力」をより効率的に底上げできる可能性があります。
これらの全国的な傾向を踏まえつつ、階層別テストの結果を詳細に検討すると、自社の若手社員のスキルに関する特徴をより鮮明に把握することができます。効果的な教育を実施するためにも、インソースの階層別テストをぜひご活用ください。
※ 変動係数とは標準偏差を平均値で割ったものであり、単位が異なる場合のデータのバラツキを表す指標です
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