監査役や内部監査人の役割は年々重視される一方で、「会計監査は会計監査人に任せてはいるが、監査役としてどのように決算を確認しておけばよいのかわからない。」、「経理経験もないのに内部監査部門に配属されてしまい、どのように内部監査を行ったらよいかまったくわからない。」という声がよく聞かれます。
会計監査人設置会社において、監査役や内部監査人が会計監査自体を直接実施するケースは少ないと思われますが、会計監査人との協議等を通してその職責を果たすためには、会計監査の知識は必須と言えるでしょう。会計監査を理解する上で、会計や内部統制の知識は当然必要ですが、複雑な会計基準や簿記の知識が今はなくても、実効性のある会計監査を行うことや理解することは可能です。最も重要なことは、「『財務諸表が適正であることを確認した』ということをいかに合理的に説明できるか」という会計監査の考え方を理解することです。
本セミナーでは、経理の実務経験のない方が財務諸表の適正性を確認するには、どのような視点・考え方で財務諸表や勘定科目を捉えればよいのか、また資料等についてどのような見方をすればよいかについての基礎を学んでいただきます。教科書的な話ばかりではなく、実践的で効果的な監査を意識した理論の基礎部分を、講師独自の視点を加えつつ解説いたします。