■研修への不満は自組織に寄せられるクレームと思って大切に対応
研修へ後ろ向きな受講者の共通点は、当然のことながら「研修への不満」があることです。裏を返せば、その不満を払拭できれば、気持ちよく参加して頂けるということです。では、受講者にはどんな不満が考えられるでしょうか?
■研修の参加自体への不満がある場合
『業務で忙しい! 研修に参加なんかしてられるか!!』などの意見を頂くことがあります。このような方々へは、「話を聴いて心情理解をする」ことが何より重要です。「確かに○○さんの部署はこの時期忙しくて大変ですよね」など相手の心情理解を示し、その上で、「でも、今回の研修は大変実践的なカリキュラムに仕上げたんですよ」などとさりげなく研修の良さをお伝えください。逆に最悪な対応は、「対象者は全員受講するルールなので」や「受講してもらわないと困ります」という、自部署の論理で押し切ろうとすることです。
■研修企画へ不満がある場合
『この研修に参加してなんの意味があるのか?』『研修が役立った試しがない!』などのご意見を頂く場合もあります。こういった意見には、その「誤解」を解くことに全力を尽くします。つまり、「役に立つ」ことを納得して頂くのです。
ちなみに弊社では、「役に立つ研修」とするために、ほとんどの研修で事前課題(アンケート)を実施します。受講者の悩みや実情をきちんと拾い、それを研修の中で解説すれば、受講者の満足感は高まります。役に立たないとおっしゃる受講者の方に、「○○さんが抱いていらっしゃる課題の解決に役立てたいと思いますので、ぜひ事前課題に課題をご記入ください」と対応してみてください。
正直、時間は必要ですが、私は何度もこの方法で、受講者の方々の理解を得ることができました。ちなみに私の経験では、このようなご意見を頂く方ほど、研修実施後の個別ヒアリングに快く応えてくれます。これで、研修前の苦労も報われます!