「勘定合って銭足らず」。これは、損益計算書上では利益が生じていても、資金が足りなくなることを意味し、損益計算書だけでは、決して会社の資金の流れを把握できないことも表現しています。資金繰りは、文字通りお金をやり繰りすることですが、日頃、損益計算(利益の有無)にばかり着目し、資金繰り(お金のやり繰り)が疎かになるケースも少なくありません。その結果、黒字倒産ということも起こり得るのです。
そこで、今回は、損益計算と資金繰りの違いに触れながら、実務に役立つ資金繰り管理の手法を見ていきます。具体的には、資金繰り表、資金運用表、資金移動表という3つの表について説明します。これら3表は、それぞれ特徴があり、資金の概念、収入と支出の捉え方、短期的・長期的な動きの把握等の違いがあるため、3表を理解することにより、実務でも活用できる資金繰り管理が可能となります。
また、講義中に3表の作成まで演習形式で行い、基礎的な知識から実務上の留意点まで解説します。ただし、お金の流れを把握することが中心であり、会計的・簿記的な知識を前提としておりませんので、管理部門の方に 限らず、取引先の資金繰りを見る必要がある営業部門の方等も対象としています。
このように、今回のセミナーは、実務で役立つ資金繰り管理の手法を身に付けることを目的としています。
なお、例題による表の作成も予定しておりますので、電卓をご持参ください。
(セミナーのポイント)
- ① 損益計算書では見えない会社の実態について、資金繰り管理を通じて具体的に説明します
- ② 資金繰り管理の手法として、資金繰り表、資金運用表、資金移動表の3表について説明します。
(キャッシュ・フロー計算書については、触れません。) - ③ 図を多用したレジュメにより、考え方・見方や表の作成イメージを深めます
- ④ 講義中に実際に各種表を作成頂くことにより、実務での実践に役立ちます