海外HRニュース HRM News From Hong Kong
仕事の悩みで心をすり減らす労働者(オフィス・プロバイダーの調査より)
2014年01月20日
情報source SCMP Classified Post
大手オフィス・プロバイダーが仕事のストレスについて調査を実施した。主な調査結果は以下のとおり:
- 回答者の57%が、ストレス関連の病気になっていた。ストレスが原因で、従業員の欠勤が増加したと考えられる。(51%)
- 現地社員の38%が自分が勤めている部門に確信を持てず、35%は仕事を失うのではないかと心配している。また、現地スタッフの35%は、自分が仕事でストレスを受けていることに家族や友人は気がついていると報告している。
- 中国では、回答者の46%は解雇を恐れているが、シンガポールではその数字は34%だった。中国の回答者のうち60%以上は、家族や友人が自分の仕事のストレスに気づいていると答え、シンガポールではその数字は40%にとどまった。また、中国人の回答者のうち40%が自分が勤める部門が有望とは思えず、シンガポールで同じように感じる人の割合は35%という結果になった。
- 香港の回答者の72%が柔軟な働き方によって仕事のストレスを緩和できると答えており、シンガポールでは77%、中国では88%がそのように考えていた。
退職者をメンターとして採用
2014年01月21日
情報source SCMP Classified Post
退職者のキャリアを再活用するために、香港競馬会(HKJC)は2012年10月にサービス・コーチ・プログラムを立ち上げた。退職者の豊富な実務経験を活かして、電話馬券販売センターで新規採用スタッフのコーチを務めてもらうというもの。 HKJCは退職者がコーチの役割を果たせるように、様々な研修を提供しており、若い世代とうまく付き合う方法も教えている。サービス・コーチ・プログラムの成功に続いて、HKJCは馬券販売部門で退職者を再雇用する、個別対応のサファイア・プログラムを展開した。このプログラムでは、退職者は仕事と慈善活動を選択することができる。
旧正月ボーナス比較
2014年01月22日
情報source HKET
香港の明報紙(Ming Pao Daily)は、旧正月に支給される企業のボーナスを比較した。
- 香港海洋公園では、1年以上勤務している正社員および契約社員に1800ドル、パート従業員に800ドルのボーナスを支給する。
- 旅行会社のEGLは、100ドル、500ドル、1000ドルのお年玉を用意して、抽選で全社員に配布する。
- HKTV(テレビサービス)は100ドル、TVB(テレビ局)と六福ジュエリーは50ドル、恒生銀行は20ドル。
記事へのコメント
2014年02月05日
大手オフィス・プロバイダーによる仕事のストレス調査結果を見ると、シンガポールよりも、中国の労働者の方が、仕事のストレスを多く受けていることがわかります。
経済成長率が以前よりも下がっているとはいえ、GDPはアメリカに次ぐ世界第2位を維持している中国。
その地で、解雇されるのではないかと不安におびえている人の割合は、回答者の約半数。
シンガポールの34%を上回っています。
世界的な人材育成・調査・コンサルティング企業のGreat Place to Work Institute によると、中国では、急激な経済発展を背景に、野心を抱いて熾烈なキャリア競争に邁進した結果、ストレスにまみれて幸福感を味わえなくなっている人が多いとのこと。
離職率、転職率の高い中国では、仕事のストレスで健康を害し、労働力としての生産性が下がると、すぐに、より健康で生産性の高い人材に取って代わられてしまうのかもしれません。
しかし、優れた人材を確保し、組織全体の生産性を上げるためには、企業は社員のストレス対策に力を入れなければならないでしょう。
社員満足の高い職場づくりが求められます。