【オススメ本紹介】ダーウィンの『種の起源』から企業の進化論を考える

  • 経営戦略

本書籍は、イギリスの地質学者で生物学者のチャールズ・ダーウィンが唱えた進化論についての書籍です。 進化論は生物の多様性と変化は自然淘汰によって生じ、最も適用力がある個体が生存し、繁殖することによって進化がすすむという理論です。 生物は繁殖によって増え、資源は限られているため、競争が発生し、適応力がある特性が次第に優勢になる。 これが進化を通じて生物が環境に適応していくメカニズムであることが書かれています。

今回はこの進化論を組織経営にあてはめて考察してみます。 資本主義社会のわずか300年の歴史から学ぶことも大切ですが、生命38億年の競争進化の事実から学ぶことは遥かに大きいと感じます。

書籍情報

チャールズ・ダーウィン 著

『種の起源』

(光文社文庫、2009年)

1.ダーウィンの「種の起原」から企業の生存競争を考える

まずは進化論を企業生存の観点から捉え直してみます。 植物と昆虫の協業(=業務提携)、ライオンがシマウマを狩る為の競争(=異業種との戦い)、ライオン同士の競争(=同業種とのシェアの奪い合い)等を経て、各生物間(=企業間)で「生存競争」「自然淘汰」「変異」が起きていきます。

生物にとっては、これらは勝利ではなく生き残ることが目的であり、生命それぞれの差別化戦略であるといえます。 そして生物は変異を得る為に様々な環境への膨大な挑戦をしていきます。 海から陸に上がって生き残るものもいれば、陸から空へ出て行くものも生まれます。 そして生き残ったものを人は変異と呼ぶだけのことであって、これらは全て結果論です。

ビジネスにおいても、どんなビジネスが上手くいくかはすぐにはわかりません。 最初から誰が向いてるかもわかりません。挑戦しないとわからないのです。 挑戦し、環境に適応し、変化し、多様性を手に入れた者だけが生き残るということです。 また同時に競争に勝つよりも競争相手の居ない領域を見つけることの重要性についても考えさせられます。

2.ダーウィンの「種の起原」から経営戦略を考える

進化論のなかに登場するマンモスやティラノサウルスに具体的な企業を当てはめるとすれば、AIGやゴールドマンサックスのような巨大企業を想像します。 AIGは、AAAという最高格付であったのにも関わらず金融危機によって公的資金が投入され、国有化されてしまいました。

一方、ゴキブリや軍隊蟻はというと、繁殖力が強く、踏み潰されても死なない生物であり、企業でいえば、ザ・コカコーラカンパニーが該当すると考えます。 多少の上げ下げはあるものの設立以来130年間、継続して成長し続けています。利益が大きな会社だけであれば他にいくらでもありますが、コカコーラは、「CFが良い」「ROEが高い」「財務体質が良い」「継続性がある」「ビジネスモデルがシンプル」「不況に強い」ことなどから、最も潰れづらい会社のひとつであるといえます。

これらのように、生存のための生き残り経営戦略を考えたり、新規事業戦略を考えるケースでも、まずは一読しておきたい書籍です。 現代は先行きが不透明なVUCA時代だからこそ、氷河期のような大きな環境変化を乗り越えてきた生物たちの知恵が、組織経営にも活かせるのではないでしょうか。

3.その他、経営戦略関連の推奨書籍

その他、会社運用に即実践できる参考書籍として、ボブ・ファイファーの著書、『Double Your Profits』をおすすめします。

記事が⾯⽩ければこちらでシェアをお願いします

下記情報を無料でGET!!

無料セミナー、新作研修、他社事例、公開講座割引、資料プレゼント、研修運営のコツ

メールマガジンのご登録はこちら

登録は左記QRコードから!

※配信予定は、予告なく配信月や研修テーマを変更する場合がございます。ご了承ください。

配信をご希望の方は、個人情報保護の取り扱いをご覧ください。


インソースからの新着メッセージ

    新作研修

    業界随一の研修開発力を誇る
    インソースの最新プログラム

      コア・ソリューションプラン
      の新作情報

      250種類以上のコンサル事例!
      組織の「したい!」に全力で応える

        おすすめリンク


        PAGE TOP