会社ではまれにセクショナリズムという言葉を耳にすることがあったのですが、セクショナリズムとはそもそも何なのでしょうか?
自部署の立場や権限、利害に固執しすぎてしまことです。
セクショナリズムとは自部署の立場や権限、利害に固執しすぎてしまい、他部署と協調しないこと、あるいは外部からの干渉を排除しようとする排他的傾向のことを指します。組織では大なり小なり、部署や支店ごとに垣根があります。この垣根が高すぎると部署間での連携が難しくなり、組織が弱体化する原因にもなります。
例えば小売店を例に挙げると、仕入担当者と販売担当者の関係があります。
ある仕入担当者は毎回精魂込めて商品の仕入をしてくれています。しかし、思ったほど売上が伸びなかったため、商品の値下げをすることに決めました。しかし、仕入担当者は仕入れ値と売り値を考えて仕入れているため、販売担当者の判断では値引きはさせないようにしています。
これも一つのセクショナリズムです。仕入担当者が精魂込めて仕入れた商品を販売担当者の考えで簡単に値引く、というようなことがあれば、仕入担当者にとって面白くないというのは当然です。ただし、売上という観点で考えたときには、自分の意向にそぐわなくても受け入れるべきことも発生します。
経営者は両者の意見を汲み取りつつ、お互いに協調していけるように気を配り、調整していかなければなりません。
組織が成長して複雑になればなるほど、全社的観点が薄れていきます。また、組織の成り立ちやこれまでの出来事(歴史)に端を発していることもあるので、セクショナリズムは古い組織にありがちなこととも言えます。しかし、これは大企業、中小企業、ベンチャー企業といった規模や設立年数で違いがあるものではなく、どんな企業でも起こりうる問題です。仮にベンチャー企業で順調に売上を伸ばしているような会社でも、メンバー同士のセクショナリズムによって内部崩壊を起こし、会社そのものが分裂してしまうこともあります。
それを避けるためにも、経営者は各社員や各部署などが共通の情報をすぐに共有できる仕組みを作っていくことが大切です。もし、経営者が全社的な方針の変更や各自それぞれの意見やアイデアを常に共有できる状態を作ることができれば、今後無用なセクショナリズムを生むことなく、またそれを自然と無くしていくことができるでしょう。
自分のように中小企業の場合であっても、セクショナリズムについて問題意識を持っていかなければいけないようです。
しかし、これまで部署や組織の構成について深く考えてみたことはありません。しかも組織の成熟度はすぐに判別がつかないので、仕事をしていく中で意識して見ていこうと思います。また、現時点では各員に情報を共有できるようなツールや仕組みは残念ながらできていません。まずはその仕組み作りをしていかなければなりません。
しかし、自分の会社にとってどのような方法が最も相応しいのかは、アパレル業の仕事の進め方を熟知していない自分にはまだ分かりません。早く仕事を覚え、社員・スタッフのことを知り、その上で仕組みを作り上げていくようにしていきたいです。