ビジネス文書の作成は、いわゆる「文系」職種だけでなく、理科系職種にも当然求められる能力の一つです。
ここでは、部下の文書指導も行うことが少なくない理系マネージャーの方に向け、ビジネス文書の基本を復習していただく内容をお届けします。
報告書には適切な形があります。まずは報告書の構成からご説明します。
報告書の全体構成要素
①表題 (15字~20字ぐらい)
②状況説明(日時、場所、人(先方、当方)、目的など)
③内容要旨(打ち合わせ内容など、50字程度×3)
④詳細内容(ヒアリング事項等、内容要旨の詳細説明)
表題は内容要旨の要約、内容要旨は詳細内容の要約という3層構造を理解することが大切です。実際、報告書を表題から順に作っていこうとするから難しいのであって、詳細内容から順に書いていけば、わりと楽に作成できます。
④に述べた詳細内容にも、同じような三角形のピラミッド構造があります。見出しは小見出しの要約、小見出しは説明文の要約というように、ここでも、下位の文章を先に作成して、徐々に上位の見出しをつけていく作業を順々にすすめていけば、楽に作成できます。
上記④の詳細内容の構成
・見出し (小見出しの要約、10字~15字ぐらい)
・小見出し(文章の要約、15字~20字ぐらい)
・説明文 (小見出しの内容の説明)
報告書は以下のようにそれぞれ目的にあったまとめ方が必要です。報告書の形式・分量、内容は誰に、何の目的で報告書を提出するのかによって大きく違ってきます。
1.トップ・役員へ提出する報告書
・内容 :大口の商談、大きなトラブル、重大な環境変化、ライバル社の重大な動向
等の情報
・形式・分量:A4用紙1枚程度で要旨のみで約200字程度
・特徴 :所見は必ずつける。また、すみやかに提出する
【ポイント】
立場が上の方は忙しいので、少ない文字数で専門用語など極力控えて、分かりやすく書きます。また、経営判断に関わる内容であるので、報告書はいち早く提出する必要があります。所見を必ずつけ、判断の助けとなるように補足をします。立場が上の方は現場の詳細な部分までは知らないことが多いので、現場担当者の意見をまず聞く場合が多いからです。自分の仕事が認められ、抜擢されるチャンスでもあるので、気合いを入れて書いてください。
2.上司、先輩など部署内で出す報告書
・内容 :商談、業務内容、出張、研修、トラブル、ライバル社の動向等、通常業務
における報告
・形式・分量:要旨をA4用紙1枚程度、詳細内容を書く必要があれば、2~3枚作成
・特徴 :所見が必要かどうかを尋ね必要に応じてつける。提出は依頼の翌日までに
遅くとも数日以内
【ポイント】
報告目的にもよりますが、「簡単に書け」との指示であれば200字以内の要旨のみで作成します。詳細に知りたいとの指示であれば要旨+詳細内容の構成で作成します。 組織内の報告書を素早く作成するためには、形式・内容については前例踏襲すべきです。さもなければ、上司に形式を相談してから作成すべきでしょう。
何も指示がなければ、できるだけ詳細に書いたほうが後々の業務の役に立ちます。特に商談や業務報告は、上司といえども細かい部分が書かれていないと判断できないので、できるだけ詳細に書くべきです。
3.お客さまに出す報告書
・内容 :トラブル報告、調査報告など、会社対会社で実施する報告
・形式・分量:要旨をA4用紙1枚程度、詳細内容を2~3枚作成
・特徴 :所見は不要。提出は報告期限までに提出
【ポイント】
文書形式は2段構えで、要約を1枚作成し、詳細内容を別紙として作るのが基本です。提出先の社内での報告書の利用方法を想定すると、この形式が喜ばれます。要約は上司などの立場が上の方へ、詳細内容は現場担当者が必要とします。
形式や内容については、自組織向け報告書の何倍もチェックが必要です。事実誤認、間違いがあればトラブルとなりえ、最悪の場合は訴えられることも考えられます。提出前に法務担当部署の確認を取るなども必須ですので、自分の判断で勝手に提出しないようにします。加えて、文章が「儀礼に反しないか」も確認が必須です。もしそうであれば、相手の心証が極端に悪くなります。
【注意点】
・略称の使用は不可。(株)は株式会社にするなど、通称ではなくフルネームで記載
・名前の間違いは大変失礼。漢字間違いがないか、旧漢字のほうが正確かを確認
・役職間違いも失礼にあたる。正しくは部長なのに、課長と記載していないかを確認
文字量を気にしながら作成すると、目的に合った報告書ができあがります。
・一言の報告書を作るときは、「50字」=15秒で話せる分量
・簡潔な報告書を作るときは、「200字」=1分程度で話せる分量
・一般的な報告書を作るときは、要旨「200字」、詳細内容「A4用紙2~3枚」
報告書を提出する際、口頭で内容を要約して伝えるよう求められることが多々あります。ですから、報告書の内容・枚数に関わらず、一言(15秒、50文字)や1分(200字程度)で話せるように、内容を声に出してチェックすることが大切です。
忙しい上司や顧客は、渡された報告書が読むに値するかどうかを、まずは資料のぱっと見の美しさから判断します。見栄えにも配慮があれば、内容もよく吟味され、確かなものだと見なされるのです。
【見栄えを美しくするポイント】
・文章のまとまりごとに、適度な余白があること
・文の長さや文頭が揃っているなど、構成・レイアウトが整っていること
・相手に理解して欲しい点が見出しになっていて、一目で分かるようになっていること
報告書の具体的な書き方は次のとおりです。
①表題
文書の概要が一目で伝わるように、15~20字で表します。特に、体的な報告内容を表題に込めると、内容を想像しやすくなり、中身を詳しく読んでもらえる確率が高まります。
例)×出張報告
△安心メディカルへの出張の件
○安心メディカル本社への「とるとる」販売に関する出張報告
②本文
簡潔に「掲題(表題・標題)の件につき、下記のとおりご報告いたします」と冒頭で述べます。その後に「記」と記し、箇条書きで各項目を続け、最後は「以上」で締めます。メールの場合は、「記」を省略し、以上で締めます。
③状況説明
状況説明は項目分けして箇条書きにします。将来、万一トラブルが発生した場合には、重要な証拠にもなりますので、正確に記載してください。
【ポイント】
・役職順など社内序列の順番(上位から下位への順)で役職、名前を省略せずに書く
・西暦、24時間表記で表す
・場所は会議室名などまで残す
④要旨の作り方~重要な内容を3つ程度でまとめる
報告書に「内容要旨」が必要な理由は、読み手がそこを見て、すぐに報告書の結果ともいえる結論を理解できるようにするためです。報告書を読むのは自分より立場が上で、忙しい方が多く、そのような方は、報告書の文書などで余計な時間を取りたくないと考えています。
以下のポイントをおさえた文章であれば、上司は要旨を読むだけで内容が分かり、次の対応の判断をすぐに下せます。簡潔な報告書を求められた場合は、ここまでのような内容で十分で、重要なのは結果を報告するだけではなく、次に「どのようなアクションをするか」ということを報告書に盛り込むことです。
【ポイント】
・報告書の「内容要旨」は重要なことを3つ程度書く
・分量としては3行程度(50字程度)。人が一度に理解しやすい分量はこの程度
・報告相手(上司)の知りたいことを書くよう心がける
①内容に欠落・誤認がないこと
報告書は、内容に欠落・誤認があると役に立ちません。事実を正確に把握し、正確に記載することが重要です。下記のような項目が報告書から漏れていないか、勝手に解釈して事実誤認しないことが重要です。
・数字(金額、日時、時期、数量など)また、読み手に「悟ってもらおう」などと考えてはいけません。相手は自分の文書を「最も批判的に読む」と考える方がいでしょう。自分に都合良く相手が解釈してくれることはほとんどありません。報告書を書き上げたら、その文章が妥当かどうかを確認してください。
このほか、以下についても注意しましょう。
②同じ内容はまとめる
③希望的観測は厳禁
④業務上、書くべき事は必ず書く
⑤報告書の中に、課題は何かが明確に記載されているか
⑥その他
・提出先の宛名
役職の後に「殿」をつける組織とそうでない組織がある。上司・先輩に確認。
・氏名の記入と押印
報告書には自分の部署と名前を記載し押印する。陰影がまっすぐまたはやや左に
傾くように押す。
・照会先電話
自分の名前の下に、内線表示などの連絡先を書く場合もある。
・項番のつけ方
例:1→(1)→aや1→1-1→1-1-1など組織によってルールが決まって
いるので、それに従う。
・初見(所感)
「所見」は、記す場合とそうでない場合がある。伝えておきたい自分の意見がある
場合や、先方の表情や態度など、場の細かなニュアンスを報告した方が良いと思った
場合に、1文程度にまとめて書く。自分の意見が入っても構わないが、極力自分の主観
や推測は入れないようにする。報告書は事実を報告するものなので、特に希望的観測は
入れてはならない。
・添付資料
添付資料がある場合は、最後に日時・タイトル・ページ数を記載する。資料にはページ
数を明記し、別紙1などのように番号を表示しておくと分かりやすい。
上司は渡された報告書を読んだ後、次の行動にいち早くそして確実に移りたいと感じています。そのために、報告書は早く提出してほしい、課題は何かを明確に述べてほしいと思っています。なお、課題を明確にするためにはしっかりと業務を知っていないと書けないので、文書は仕事を写す鏡といわれます。
理系マネージャーが提案書を書く機会は少なくありません。特にシステム開発などのように、ひとつひとつの顧客に合わせて解決策を設計しなければならない業種の場合、提案営業の手法が効果的であるため、そのための提案書が必須です。
提案書の書き方は誰かに習うわけでもなく、その形式は様々なのが一般的です。ですから、その完成度には、人によってかなりの差が生じます。「客先に行ったときにかなり詳細に商品説明をするので、あくまで資料は全体像がわかるレベルの簡易なものを作成する」という人もいますが、実際には詳細な提案書なしでは、営業は成立しません。そして、正式な提案書作りは形式と基本を学ぶとそんなに難しいものではありません。
法人営業で物を売ろうというときには、担当者でも、社長であっても、その方の一存で決定することができないということを踏まえてください。必ず社内での稟議を経て、決裁を取る必要があります。そのために、他社と比較して、相対的に「安いと判断できる資料」あるいは「品質が良いと判断できる資料」が必要です。
つまり提案書は、目の前の人を説得する道具であると同時に商談相手が社内を説得する道具でもあります。提案書は「先方の社内向け文書」になるものと考えましょう。よって、お客さま先に合わせた資料を作る必要があります。その資料の内容は、先方からヒアリングした情報を踏まえて作ります。以下、一般的な提案書を作成するポイントをご説明します。
ビジネスマナーと同様、法人営業では特に、提案書の形式的な美しさはセールスのポイントとなります。いかに担当者が話し上手でも、商品・サービスが優秀そうに見えても、容姿が美しくても、提案書がイマイチでは相手に信頼していただくことはできません。
特に誤字脱字や数字の間違いなどの基本的なミスは、慎重な企業担当者に大きな不安を感じさせてしまいます。この会社から商品を買ったとして、きちんと納入されるか、アフターサービスは大丈夫かなどの要らぬ不安を起こさないためには、次の5点を提出前に再チェックしてください。
・誤字・脱字がないか
・商品の中身、前提条件、納期、金額が正しいか
・相手の企業の社名、担当者の役職を略称でなく正しく記載しているか
・枚数はできるだけ少なくしているか ※枚数が多ければ作成にも説明にも時間がかかる
・過剰な飾りはいらない ※必要以上にカラフルにするなどは不要
桁違いなど金額の間違いは致命傷です。案件が獲得できないばかりか、自社の収益が消失してしまいかねません。しっかり確認し、念には念を入れて上司に見ていただいたうえで提出するような慎重さが求められます。
特に相手が大企業の場合は、相手の社内稟議書の形式を真似ることが、提案を通す秘訣です。おおよそ各企業では一定の論理立てで企画や提案を説明することになっていることが多いものです。それを、セールスをする自分たちが、お客さま先と同じ形式で商品・サービス導入のメリットなどを整理して差し上げれば、先方は稟議を書く手間が格段省かれるため、採用の可能性が大きくなります。
特に担当者が欲しいのは、他社との比較、費用対効果、保証・メンテナンス体制などです。このあたりがきちんと書かれていると非常に良い提案書といえます。パワーポイントで作成した、枚数の多い他社の提案書ばかりの中で、このようにほしい情報が端的にまとまっていれば、自分たちが一歩リードすることは可能です。
個人営業の提案書であっても、書くべきことは基本的に法人向けと同じです。しかし、できるだけ豪華で時間をかけたという印象があるものが喜ばれます。ただし、豪華であれば良いとはいっても、費用対効果や採算をよく考えて作成しましょう。
いくら提案書作成が大事でも、「効率」を考えなくてはなりません。提案書はほとんどの場合、以前作成したモノに簡単な修整を加えるだけで十分です。わざわざゼロから作り始めるのが時間のムダになる場合もあります。提案書は自分で最初から作らず、過去に先輩や同僚が作った提案書があれば、いただいて共有化してください。時間の短縮化が図れるだけでなく、的外れなものを作ってしまわないというメリットもあります。このようにしながら雛型を数パターン作っておき、ケースに応じて使い分けるようにすると、作業時間を大幅に短縮できます。
企業において、飛躍的に業績を伸ばしているのは、企画力のある組織です。今は、従来どおりのことをやっていればいいという時代ではなく、時代に即した「新しい企画」が常に求められているというわけです。
かつて企画は、冴えたアイディアや飛びぬけた発想など、個人の資質に頼りがちな部分もありました。しかし、今は特定の方が企画を出すのを待つのではなく、誰もが一定の企画力を持つことが求められています。なぜなら人や組織を動かす新しい企画がなければ、生き残っていけないからです。そこで、このコラムでは、企画力について語ります。
企画力は次の3つのスキルで成り立っています。
①アイディアを出す力
②アイディアを現状に合った企画書にする力
③社内の関係者やお客さまに伝える力
まずはアイディアを出し、現状を調査し、企画書を作成するという作業を順に行います。最後に、企画を実現させるためのプレゼンテーション力が必要となります。順に解説していきましょう。
まず、何について考えるか を明確にします。考える方向性を決め、ターゲットを絞りきれないと、考えが拡散してしまうからです。そのうえで、ひらめき、発想優先で潜在的な課題、将来成長する際に課題となる点まで洗い出します。
次に情報収集をします。自分の業界だけでなく、あらゆる分野、あらゆる瞬間も意識してアンテナを張り、情報に注意をします。
それから一定時間考えます。まずは15分程度の短時間集中して考え、寝ても醒めても頭の隅に考えるべきこととして置いておき、時々取り出して考えます。
人間の頭脳は良くできているので、長時間考える必要はなく、寝ている時や他のことをしている時に意識して引き出し、考えさせれば効率的に考えがまとまります。こうして考え抜くことで良いアイディアは生まれ、時間と共に発想を具現化させられます。
①改善法
既存のサービスに関する要望や不満を担当者、顧客から調査し、それをベースにさまざま
な企画を実施する。
②翻訳法
他の国、同業他社、他業界にあるものを自分の業界に持ってくる。
例:アメリカでは~、伊勢丹では~、トヨタでは~、若い女性は~ など
③マトリックス法
表を作成し、欠けたあるいは弱いエリア・部分の商品を開発する。
④定点観測法
一定時間特定サービスの利用者を観測し、特異な行動がないかを調査し、サービス開発に活かす。
例:職場、売り場、窓口、工場などに丸1日中座ってみるなど
⑤合体法
ある分野のものと別の分野のものを合体させること。
例:ラジオ+カセット=ラジカセ
アイディアを具現化したら、次に現場や現物からデータを取り、自らデータを調査・検証します。自分の目で真実を追究することが肝心です。
数値を説明する時には、グラフが有効です。表の数字を挑めていたのではよく分からないのに、グラフにするとハタとひらめくこともよく経験するでしょう。グラフは視覚に訴えるデータなのです。一見、数値化しにくいものでも、数値化は可能です。見えない現実を数値化してみると、その現実を直視することができます。
<現実を「数値化」する例>
・効率が悪い → 一定時間に処理で件数を数える
・ミスが多い → ミスを数える、ミスを修正するために増える仕事時間を計る
・狭い → 面積を測る、個数を数える
・疲れる → 歩数をはかる、残業時間を集計する
数値化は、他の人に改善活動の意義を分かりやすく説明し、改善の結果を明確にするためにも極めて重要です。また、作業工程を見えるようにしたフローチャート・流れ図を作成し、工程分析する方法もあります。こうして解決できる問題も多数あります。
私たちは、ともすれば結果としての現象である特性だけを見て、性急に対症療法的に行動を起こしがちです。たとえば、熱があるからといってすぐ解熱剤を飲むのは対症療法の典型です。本来であれば熱があるのはなぜなのかをつきとめ、熱の原因をとり除くための治療をしなければなりません。
一つの結果を生じさせる裏にはたくさんの原因があるはずです。しかも厄介なことは、原因がはっきり分からなかったり、原因が複雑に絡みあっていたりするのが普通です。この場合もそれらの原因をひとつひとつ見える化することが、解決への第一歩となります。何か解決すべき問題が生じたら、結果に関係がありそうな事項を思いあたる限り挙げて、流れ図にしてみます。
これを「特性要因図」といい、原因が何であるかを探すために有効な一覧表となります。ひとつの方向だけから見るのではなく、多角的に見ることによって、別のポイントや見えなかった観点に気がつきます。
企画を単なるアイディアで終わらせないためには、事業計画は必ず必要です。いかに企画が独創的であり、斬新であっても、組織としてそれを行うためには、投入可能な投資額、人員、期間に制限があります。また、需要予測も必要です。良くない結果を招かないよう、甘い計画でないかどうか、以下の7点を必ずチェックし、事業計画に取り込むことが求められます。
①目的が明確であること
~「何のために」この企画を作るのか
②公共の福祉の向上に役立つこと
~当然、世の中の役に立つものであること
③Something Newがあること
~新しい魅力がないとなかなか高い評価は得られない。目新しいこと!
④自分の部署の業務に関連すること
~部署の主な業務と大きくかけ離れた企画は非常に難しく、リスクがある点に注意
⑤費用対効果が説明できること
~当然ながら費用対効果が明確に説明できないと実施できない
⑥スケジュール感は明確にすること
~100年後の案件であっても・・・
⑦リスクがあるならそれもあらかじめ考え、明記すること
~事前に想定されたリスクは、対応可能
これまで企画書作成前の段階として、アイディアの出し方から、集めたデータを調査・検証する方法についてお話しました。ここからいよいよ企画書作成の具体的な手順について解説します。
企画書も報告書と同様に、基本的な形があります。
・表題
15~20字ぐらいで、文書の内容が一目でわかるように! 表題は企画書の命といえる。
・実施事項
【ポイント・再掲】
表題は実施事項の要約、実施事項は詳細内容の要約という要約関係を理解します。実際、企画書を上から順に書こうとするから難しいのであって、下位の説明文から順に書いていけば、スムーズに書けます。
①見た目
・全体的な見栄えが良いか
・文章のまとまりごとに適度な余白があるか
・一文の長さや、文頭がきちんと揃っているなど構成、レイアウトが整っているか
・理解して欲しい点が見出しになっていて、一目で内容が分かるか
②章立て・段落
大項目、小項目等ある場合、項目の番号につけ方を一貫させる。1→(1)→①など
③述語と主語の整合性
主語・述語を明確に書く。
④1文の長さ
1文40~50字程度にする。
⑤~不確実性の回避
多すぎる形容詞やあいまいな表現を使わない。
⑥自己チェック
企画書が完成したら「声に出して」読んでチェックする。
⑦自己・上司による再チェック
内容に誤認がないか、数字・単位・固有名詞の間違いがないかを確認する。
なぜ、この事業をやるのかを明確にします。この部分の出来栄えは極めて重要。法律の施行や現在の業務とのつながり、補完関係はねらいとして説明しやすいです。数値を使って明確にねらいを伝えます。
【ポイント】
・具体的な数字を入れるとより具体性が増す
・3項目程度で箇条書きにしたり、(1)(2)など番号をつけたりするとよい
具体的に実施する事を新聞の見出しのように、わかりやすく記載しましょう。
【ポイント】
・1文(40~50字程度)に簡潔明瞭にまとめる
・可能であれば、実施予定の日付、規模など、具体的に書く
具体的な企画の流れであり、いわゆる本文にあたる部分。図・表を用いて見やすく、見栄えよく記載します。企画内容に関する情報は全て詳しく書きます。箇条書きだけでなく、1行程度で内容が分かるように説明も追記しましょう。
費用対効果が明確に説明できないと企画が実施されません。
a.主要な費用と効果指標が何かを徹底して考える
効果指標が不明確であると、成果が測定できなくなります。コスト(費用)は、予算申請
など自組織で使用する費目である広告宣伝費、システム開発費などを前提にします。
b.いかにコストを抑える事ができるかは工夫次第
「新規事業におけるコスト」は考え抜く事で大幅な削減が可能です。
c.費用対効果で気にすべき数字
債務があっても単年度で損が残らない単年度黒字がいつか、債務が全てなくなる累損一掃
がいつかを把握しておきます。
【ポイント】
・初年度から3年間程度の効果、費用を表形式で記載する
・数字の単位は1000万円→10百万円、1億円→100百万円 のように、桁数が
大きくならないように表記する。単位は明記すること
・人件費は時間単位で細かく算出する
実施に際しての課題、懸念事項などをできるだけたくさん記載します。中止条件等を事前に設定しておけば、案件が暴走する危険性が減ります。できるだけたくさん洗い出し、事前に対応策を考えておくことも重要です。
a.ビジネスリスク
・売れない、使われない、利用されない(楽観的需要予測)
・コストがかかりすぎる、損失が発生する(需要予測の失敗、マネジメントのミス)
・売れすぎる、使われすぎる(商品不足、機会損失)
その他、災害・事故・障害・組織・法律・社会・政治・経営環境に関するリスクが考えられます。
b.開発関連リスク
・コスト増 ~予想以上にコストがかかり、予算を超過するかもしれないリスク
・技術不足 ~予定の機能・性能・品質を実現できない、開発途中の事故発生リスク
・スケジュール ~納期に間に合わず、プロジェクトの完了が遅れるリスク
決まっていない事柄を計画するのはなかなか難しいが、検討して、可能な限り具体的に記入しましょう。目標達成時期から逆算してスケジュールを決定し、ポイントとなる事柄を3つ程度洗い出すとよいでしょう。
説得力のある「企画書」を書いたら、どうしたらよいのでしょうか。企画書成功の秘訣は以下のとおりです。
①逆説的だが、最も難しいものに取り組む方がうまくいく
組織にとっても、自分にとっても大きな敵ほど倒しやすく、成果が出やすい。豊臣秀吉の
戦略にもある。
②すぐには絶対にうまくいかないことを理解する
どんなに良い企画でもすぐにうまくいくことは極めて稀である。職場内にも理解させる。
③準備期間を一定期間持つ
不急な対応は避け、不要なコストは使わない。
④広告・宣伝に努める
自社の社員に自分の仕事として注目させる。できるだけ多くの人々の力や知恵を借りる
と、企画の成功確立は一気に高まる。また、新聞や雑誌といったマスメディアは最良の
媒体である。広報セクションを必ず巻き込むこと。
このように企画を実現させるためにはプレゼンテーション力が必要です。インソースの企画力研修では、現状を多角的に捉えた企画書を作成したあと、企画を実現させるためのプレゼンテーション力をグループワーク・発表会を通じて磨き上げるプログラムを多数ラインナップしています。
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