研修を語る

ビジネス文書研修を語る

2022/12/22更新

ビジネス文書研修を語る

「読み手にすぐに伝わる文章」が
書けるようになる研修

「読み手にすぐに伝わる文章」の型が分かり、さらにその書き方が身につきます。
明日からの業務にすぐに活かしていただけます。


【ニーズ】
文書作成に苦手意識を持つ方は多い


文書の作成に苦労している人は多くいらっしゃいます。そして、文書作成への苦手意識は、働きやすさや業務効率に見えない支障をきたしています。実は、職場できちんと文書の書き方を教えることができる人は、ほとんどいません。なぜなら、ほとんどの方が見よう見まねで身につけているからです。例えば、新人の頃を振り返ると、休暇申請書や物品購入願など、先輩が以前に提出したものを真似て作成した記憶はどなたにもあると思います。報告書や稟議書、さらには起案書などにいたっては、そもそもの書き方を習う機会はほぼありません。既にある書類を参考にしたり、使い回したりして、どうにか新しいものを作成しているのが現場の実情です。


個別の業務知識であれば、かなり細かい点まで、OJTや社内研修を通じて後輩に引き継がれます。例えば電話の取り方ならば、会社や部署ごとの決まりを必ず習います。特殊な機器の扱いならば、先輩が見本を示し、一緒に動作をして教わります。ところが、様々な業務に共通する「文書の書き方」については、系統立てて習う機会がありません。文書を作成するということが、あらゆる業務の中に浸透しきっていて、単独で注目されることが少ないからです。


しかし、文書作成に苦手意識を持つ方は、非常に多いです。研修中に「文書の作成に苦労している・苦手である」という質問に挙手していただくと、毎回全体の9割から9割5分の方の手が挙がります。希望者受講のビジネス文書研修であれば、苦手だから受講しているのだと思われますが、階層別ごとに全員が受講する研修であっても、この割合は変わりません。


文書作成スキルの向上は、個人と組織の双方に影響します。個人への影響としては、作業時間の短縮や業務へのストレスの軽減につながります。要は一人ひとりが少し楽に仕事ができるようになります。次に、組織への影響としては、「効率化」の一言に尽きます。組織にとって、個人の文書作成スキルの向上は、それだけでコスト削減になります。一度で的確に伝わる文書であれば、差し戻しや書き直しの無駄が省け、意思疎通や情報共有の質も高まり、コミュニケーションの質も向上するなど、さらなる効果が期待できます。組織の外に出す文書であれば、トラブルやクレームの防止になります。


【効果】
研修後も現場で活きるスキルを身につける


研修のゴールは、明日からの文書作成が負担に感じないことです。研修でポイントを理解したつもりでも、職場に戻ったらいつも通り、では困ります。研修では、習得したスキルがすぐに使えるポイントをお伝えします。


スキルをお伝えする際には、なぜそうでなければならないのか、具体的な説明をします。例えば、「なぜ標題は重要なのか?」を挙げると、それは、読み手は標題を見て、その先を読むかどうか決定するからです。だからこそ、内容がすぐに分かる的確な標題が必要です。一見すると当たり前のことを、言葉にして理解し直すことで、改めて「気をつけなければ」という意識づけをするのです。次に、標題を作成するコツをお伝えします。納得したところで、「的確な標題」を作成するワークを行います。頭で理解してから、体で覚えるのです。


【特徴】
ビジネス文書研修には、2つの特徴があります


1つは、「演習で実際に頭と手を動かし、習ったことをすぐに実践する点」です。インソースでは、演習を多く行うことで身につく度合いを高めます。講義をただ漫然と聞いてしまうのではなく、講義で習ったことをすぐに演習で活かすことにより、「感覚」を掴んでもらうのです。体で覚えたことは、頭で理解するよりも確実に身につき、「今まで通り」になることを防ぎます。また、演習によって「聞いているときには納得したけれど、実際にやってみると出てくる疑問点」が発見でき、その場で講師に聞くことができます。


もう1つの特徴は、「受講者に合わせて演習内容を調整できること」です。インソースでは、受講者に合わせて、説明する比重が変わります。ビジネス文書研修は、受講者層が幅広い研修のひとつです。新入社員の方に配属前に受けていただくこともあれば、役職者の方を中心に受けていただくこともあります。


新入社員であれば、ビジネス文書とはどういうものか、という基礎の習得を重視します。学生と社会人の違いについて話し合い、文書に責任を持つ、ということを自覚していただいてから、演習に移ります。


一方、役職者や中堅社員には、「知っていなければ恥ずかしいこと、今さら人にきけないこと」のようなスキル面の比重を増やします。 中堅や役職者は、新人の頃と違って間違いを周囲から指摘してもらえなくなります。逆に、部下の書いた文書をチェックし、間違いを正す立場になります。そのため、今あるスキルをさらに高める演習を行います。このように一通りの内容は扱いますが、受講される方に合わせて切り口が変わってくるのがインソースの研修の特徴です。


【重点ポイント】
学んだことをその場で実践して感覚をつかむ


頭と手を使い、いわば「汗をかいて」自分でやるからこそ、スキルは身につくようになります。この、「自分でやる」ということは非常に重要です。


ワークは基本的に手書きです。パソコンで文字を入力した方が速いというのは当然ですが、インソースでは手書きにこだわります。それは、文書の作成だけに集中してほしいからです。パソコンを使うと、「操作」という、研修の本質ではない作業が出てきてしまいます。 この「操作」は人によって能力差がありますので、パソコンが苦手な人ほど、どうしてもそこに気を取られてしまいます。その点、「操作」を排除した手書きなら、同じ条件でワークに臨めます。手書きだからこそ、文書にさらに集中できるのです。


みなさん研修の後に、笑顔で「手が疲れました」とおっしゃいます。手を動かした充実感と、苦労したからこそ身についたという実感のこもった言葉です。このように受身ではなく能動的に考え、実践することで、スキルを自分のものにしていただきます。


【研修の流れ】
講義と演習を繰り返し、インプットした知識をすぐにアウトプットする

研修では「知っている」ではなく、「実践できる」ことを重視します。そこで、知識と実践の架け橋として、多くの演習を行います。習った知識や手法を演習で実際に行ってみて、「確かにこうすると読みやすい」というようなことを実感していただくためです。


あわただしい業務をこなしながら、慣れたやり方からあえて離れて、新しいことを身につけるのは、なかなか難しいものです。重要なのは、研修の場という集中できる環境で、新しいスキルの感覚を掴むことです。一度体で覚えたことは、現場に戻ってから再現できる割合が高くなります。


【演習】
「読みやすい文書」について話し合う


インソースの文書研修では、要約の演習を2題行います。日頃、私たちは文書を作成するとき、雑多な事実をまとめ、文章にしています。業務の事情、顧客の要望、予算の限界、上司の方針など、様々な要素や背景を踏まえた上で、伝えたいことを要約し、簡潔な文章にしているのです。


演習では、日常の文書作成に近づくように、場面や背景を細かく設定した1000字程度の文書をご用意します。それを200字に要約していただきます。書いていただいた要約文は、グループで回し読みしていただきます。通常、自分が書いたものと同じものを誰かが作成していても、読み比べるということは決してありません。ひとつの組織の中で、書類がダブることは無駄だからです。その点、研修で行う読み比べは、真似するべき他の人の良い点や、自分の良くない点を比較によって発見できる、貴重な機会です。読み比べの後には「読みやすい文書とは何か」を、改めてご自身の言葉で考えていただきます。自分から出た実感のこもった言葉だからこそ、「読みやすい文書とは何か」が、しっかりと定着するのです。


ここで講師は要約文に対し、批判やダメ出しを一切しません。「できなかった」ではなく、「まだできるようになっていない(次からできるようになっていこう)」と捉えます。要約の演習が2題ある理由はここにあります。1回目は、まずは習ったことを一度活かしてみます。2回目は、最初の時点で活かしきれなかったところを補っていくのです。「活かし方」を身につけていくことがこの演習のねらいです。演習のもう1つの特徴は「読み手の立場」について考え、じっくり話し合っていただく点です。相手に伝わる文書を書くには、「読み手の立場」を踏まえて書く、ということが最も重要だからです。


ビジネス文書には、必ず読み手が存在します。文書は不特定多数に伝えるものは少なく、特定の立場で特定の利害を持つ相手が読むことが大半です。重要なのは、相手が「何を知りたいと思っているか」ということです。それには、相手がどのような組織に属し、どのような立場なのかを知っていなくてはなりません。その視点がなければ、こちらの意図することや内容はうまく伝わりませんし、立派に書けていてもビジネス文書としては成り立っていません。ところが特に新入社員の方に多いのですが、手持ちの情報をぜんぶ並べてしまいがちです。また、経験者の方でも、書いているうちに、読み手の視点が欠けてしまうことが多く見られます。


そこで、演習では、「この文書の読み手は、何を知りたいと思って読むのか」ということを、文書を作成する前に考えます。 まずひとりで考えてから、グループでそれを共有します。そうすると、読み手が考えていることは読み手本人にしか分からないはずでも、ある程度の「読み手像」は想定できることが分かってきます。グループで考えることで、共通の「読み手像」が浮かび上がり、読み手が一番知りたい情報が見えてくるのです。読み手の知りたい情報を整理すれば、書くべきこと、省くべきことがおのずと分かってきます。「相手に伝わる文書」とは、「相手が一番知りたいこと」に答える文書なのです。



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