契約書については、ひな形やマニュアル等が整備され、手軽に利用できる環境にあるため、契約実務の基本を理解しなくてもマニュアルどおりに処理すればさしあたり問題ないと考える風潮が一部で見られます。しかし、いざトラブルに発展する局面が生じると、契約実務と民法の理解なしに効果的で有効な方針を策定し、助言することは難しく、トラブル案件が多発する前の段階で、契約実務とその根拠となる民法の基本を習得しておくことが重要です。
本講座は、企業法務における契約実務の中で、最低限度、身に着けておくべき重要な論点に焦点をあてて、具体例を交え て解説します。その際、契約実務の中で比較的多く見られる重要事項のほか、契約の締結から解消に至るまでの各段階毎に具体的事例を用いて解説します。契約実務について「深堀り」して、スキルを高めたいと考えておられる方(契約実務についての経験者)はもちろんのこと、契約実務に関与してまだ日も浅く、民法の基本を十分に理解したいと考えておられる方でも理解できる内容になっています。
民法(債権法)改正法案で民法の規定がどのように変わるのかについての情報を提供し、あわせて契約実務に与える点な どにも言及します。 契約書の各条項に潜む法的リスクを認識し、契約交渉のポイントを早期に把握し、交渉できる基本的な視点やスキルを高める機会にもなります。