平成30年は、過去最大規模の著作権法改正が行われ、1月1日より施行されています。本改正は、単に規模が大きいというだけでなく、実務に与える影響も大きなものとなっています。とりわけ、「柔軟な権利制限規定」は、AI、IoT、ビッグデータ等の IT 関連実務において、新サービス等への活用が期待されるものである反面、非常に複雑な条文構造となっており、かつ平成21年、同24年改正等で導入された権利制限規定の多くを整理/統廃合するという側面もあるため、正確な理解のためには過去の経緯をしっかり把握する必要があります。加えて、いわゆるTPP11の関係でも、保護期間の延長やアクセスコントロール回避規制の導入といった、実務上に大きなインパクトを与える著作権法改正が行われ、12月30日より施行されています。
また、平成31年通常国会でもリーチサイト規制や静止画ダウンロードの違法化等、重要な著作権法改正が行われる見込みとなっています。本セミナーでは、文化庁著作権課で平成21年、24年改正を担当し、「柔軟な権利制限規定」を議論した文化審議会のワーキングチーム等の委員も務めた講師が、実務への影響という観点から平成 30 年改正著作権法を詳しく解説するとともに、いち早く平成 31 年改正著作権法案についても分かりやすく解説します。