コンプライアンスへの取組みは、今はどの企業においても最重要課題となっています。多くの企業において、十分な時間や労力をかけてコンプライアンスのための活動をしているにも関わらず不祥事の発生が後を絶ちません。それはどうしてなのかを、「トレードオフ」というキーワードをもとに、具体的な事例も挙げながら解明していくのが本講座です。
企業は、利益を追求していくために、絶えず必ずしも達成が容易ではない目標(タスク)を掲げ、その達成のための努力をするものですが、何かを達成するためには、必ず何かを犠牲にしなければならないのも事実です。これが「トレードオフ」です。
こうして犠牲になっているものが、結局最後は「コンプライアンス」に関するものに行き着くことが多いことに着目し、コンプライアンスがトレードオフされないために企業として短期・中長期的に意識し、見極め、実践すべきことは何かを検証します。
講師(梅林弁護士)が提唱する、『常識のズレ』が引き起こす組織不祥事の考え方に加え、企業不祥事を読み解くもう一つの視点として、今後のコンプライアンスへの取組みにご活用いただきたく存じます。