従来のエンジニアリングでは、ハードウェア(機械、電気)、ソフトウェア、材料など個別領域ごとの技術を前提としており、多くの技術者の知識も、こうした個別分野ごとに専門化されています。
また、マネージメントをはじめとする組織運営のスキルは、技術とは別のものとして扱われています。
しかし、現代の製品やサービスは、多くの技術領域を組み合わせたシステムとして、より高度な安全性、信頼性、性能が求められます。また、こうした高度な製品やサービスを開発/運用する組織のマネージメントや意思決定についても、統合的に計画して実施することが要求されます。
システムズエンジニアリングとは、システムの開発を成功裏に実現するために必要となる、多数の領域にまたがるアプローチ及び手段であり、近年、
・ Guide to the Systems Engineering Body of Knowledge (SEBoK) (システムズエンジニアリングの知識体系ガイド)
・ ISO/IEC 15288:2015 ? Systems and software engineering ? System life cycle processes
などによって、その知識が体系化、標準化されつつあり、これらが、組織や専門領域を超えて、システムを構築していくための共通言語になることが期待されています。
この研修では、システムズエンジニアリングの標準的な概念、用語を効率的に学習し、専門分野を超えたシステムの開発活動に、さまざまな立場で関与していくための共通の基盤を構築します。