「『考える』ことを放棄しない」~新任スーパーバイザーに贈るアドバイスその6
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認められてスーパーバイザー(以下「SV」)になったのに、苦手意識がある・・・
「私は人を評価したり、リーダーシップをとることはうまくもないし、元々好きではありません。」
「同僚のコミュニケーターから質問されたことを教えてあげるのはいいけど、勉強会の計画を立てたり、そのほかの段取りをするのは苦手です。」
これらは、SVの方との面談でよくみられる意見です。
・業務知識が豊富
・人柄がよく、お客さまや同僚とも良い関係が築ける
などの点が評価されSVになっているはずなのに、本人の「苦手意識」が壁になり、業務が進まなくなることは避けたいですよね。SVとして更なる成長を目指すには、こういった苦手を克服していかなければなりません。
「考える」ことを放棄しない
「もっとも大きな要因は何か」
「簡単ですぐ改善策に着手できる要因は何か」
苦手でも、うまくできなくても、「どうせ・・・」とあきらめず「まず、考える」ことを放棄しないことがSVとして最も大切なことです。
SVとして「なぜ、そうなったか」を深く考えることが大事
・業務知識上の質問があるから、教える
・インバウンドのコール数が増えたから、自分もコールを取る
・エスカレーションがあったから、スーパーバイザーとして代わって応対する
など、問題の一つ一つは対処しなければならないことです。
このように目の前の問題を解決することは最優先ですが、それはあくまでも対症療法です。
その後に「なぜ、そうなったのか」を深く考えることが必要です。原因はひとつではありません。たくさんの要因を洗い出すことが「鍵」です。いきなり、改善提案をしなければならないというないのではありませんので、安心してください。
個別的なサポートも大事だが、全体を見ること
個別に教える、手伝う、サポートする、ということは大変よいことです。しかし、事柄が発生してから対応する・・・のような対症療法的な仕事の進め方に馴れてしまわないように気をつけてください。対症療法としての「教えてあげる」「手伝ってあげる」「サポートしてあげる」という、自分が役に立っていること、感謝されていることが「好きになる」のはさらに危険です。
コミュニケーターが「自立」していくための支援は大切ですが、自転車の補助輪のように、いずれなくなっても進んでいけるようにするのがSVの役目です。