SVによる風通しの良いコールセンター作り①3つのポイント
突然ですが、あなたの管理するコールセンターでこんなお困りごとはありませんか?
・経験の浅いオペレーターが、仕事について気軽に相談しにくく、ミスやトラブルが発生する
・ミスやトラブルの原因が職場内で共有できないので、再発する
・意見を言う人がいないので改善案が生まれない
・改善案はSVが指示したものだけ。オペレーターは自身の成長も感じられなく、主体性がうまれない
・オペレーターの悩みにSVが気づかず、退職したいと言われて初めて気が付く
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風通しの良い職場とは?
何故こんなことが起こるかといえば、「風通しの良い職場」ではないからかもしれませんね。とはいえ、「風通しの良い職場」という表現はとても抽象的です。具体的にはどんな職場を指すのでしょうか?
1. 意見を発信しやすい
2. 常に変化や改善がある状態である
3. (気遣いがなく)過度なストレスがない
パッと思い浮かぶ特徴の例として、上記のような点があげられるでしょうか。
今回のGambatteコールセンターでは、全5回シリーズでこの「風通しの良い職場」について考えてみたいと思います。まず第1回としては「風通しの良い職場」の定義について掘り下げてみましょう。
1. 意見を発信しやすい
意見と一口で言っても、さまざまな考え方があります。ここでは特に、業務を効率よくするためにアイディアを出す(改善案を出す)ことと、不安や悩みを口にできるという点を考えてみます。
(1)改善案を発信しやすい
「非正規社員だから......」「若手だから......」「経験が浅いから......」と意見を言うことを躊躇してしまう雰囲気だと、人任せ、上司任せにしてしまいがちです。
意見発信がしやすいとは、誰もが自由に意見をあげることができる環境です。「正規の職員じゃないから...」、「一番経験が少ないから...」などの遠慮は、自由な意見発信を妨げます。意見を活用するかはさておき、とにかく意見を発信しやすい環境が重要なのです。
ネガティブな言葉が飛び交う職場では、不用意に発言すると、誰かに非難されたり謗られたりするのではないかと考えるようになります。否定されてばかりいると「どうせ採用されないから......」と発信することを避けるようになります。こうした職場では、コミュニケーション不全に陥りやすく、メンタルヘルス不調の温床となりかねません。
ネガティブな言葉
「そうはいっても難しいよ」
「そんなに言うならあなたがやってよ」
「ここはそういうところじゃないから」
「何もわからないくせに勝手なこと言うな」
「それは理想だよ」
ポジティブな言葉
「なるほど、そういう意見もあるね」
「〇〇という視点によく気づいたね」
「それは思いつかなかったな」
「まだ日が浅いからこその気づきだね」
「言いにくいことをよく言ってくれました」
(2)不安・悩みを相談しやすい
コールセンターはストレスを感じやすい職場ですが、その不安を相談しやすい「風通しの良い職場」であれていますか? 気楽に相談しやすい環境であれば不満や不安がラクになります。この点に関しては、第3回、第5回で詳しくお伝えします。
2. 常に変化や改善がある状態である
「(上司に)言われたことだけをやっていればよい」という環境では、変化も改善も行われずモチベーションは上がりません。改善案を発信したり、意見を述べた時に、自分の意見や案が採用されてスピーディーに業務改善につなげてもらえたらどんなに嬉しいでしょうか。
・成長を感じやすい
・ほめられることで承認欲求が満たされ、ますます頑張ろうと思う
・自身の成長を感じやすく、長く働きたくなる
・組織のため、仲間のためになっている実感がわくと、もっと良い組織にしようという気持ちが湧く
常に改善が行われる職場がどのように働きやすいのか、第2回で掘り下げてお伝えします。
3. 過度なストレスがない
自分の意見を発信しやすい環境はやりがいを生みます。日々の業務が随時適切な改善をされてうまく回っている職場環境は過度なストレスがないと言えます。また、「風通しの良い職場」であればあるほどコールセンターのメンバー間のコミュニケーションもとれているので、お互いの不調に気づくことができます。
風通しの良い職場がもたらすもの
「風通しが良い職場」であれば
・ミスやトラブルが発生する前に先輩やSVに相談できる
・ミスやトラブルが発生したら原因や新しい改善策を共有でき、再発防止につながる
つまり、顧客満足度の向上も期待できるのです。
次回は、「意見を発信しやすい職場では、どんな良い循環が生まれるのか」を考えてみます!