中国人インターンが見た、日本のCS
私は中国出身で、現在日本の大学院でサービス・イノベーションを研究しています。先日、Gambatteのインターンシップとして店舗のCS調査を体験してきました。今回は調査の中で気づいた、日本のCSについてお話しします。
調査では、東京駅周辺のデパートや店舗に伺いました。それぞれの店舗で、魅力的な商品がたくさんありましたが、例えば商品の見せ方や説明について、もっと工夫できると思う点もいくつかありました。
- 目次
1.製品や商品を魅力的に伝える
まず、自店舗の商品の情報をもっと詳しくお客さまに説明してほしいと感じました。特に外国からの観光客としては、限りある時間の中で、最大限に良いものを買いたいと思っています。特に見た目が気に入って、商品を買う意欲が高い時には、丁寧で分かりやすい説明が購入の決め手になると思いました。例えば、商品の特徴や、なぜここでしか買えないのかといった説明です。
2.お客さまに笑顔で、きちんと、丁寧に
私が調査に伺ったのは、午前中でした。デパートの前に団体の観光客が集まっているのを見かけましたが、店内にはまだそれほど多くのお客さまはいませんでした。そのせいなのか、いくつかのお店の店員さんは、笑顔もあまりみられず、声かけなども積極的ではありませんでした。
中国では、「日本といえば、物が良い、サービスが良い」と考える人はたくさんいます。笑顔や心地よい接客がないと、この状態がずっと続けば日本のサービスは悪くなっていると印象を与えてしまうように思いました。
3.お客さまの立場で考える
お客さまは商品を探す時、多くの場合はどんなものを買うと決めている状態なので、短時間の中で、お客さまのニーズを見つけることが購入の決め手になると考えます。立場を変えて、自分ならばどんなサービスを受けると満足感があるか、そのために何をしなければならないのかを考え、接客する必要があります。
中国人観光客は知人の口コミ情報を一番気にしています。一回でお客さまのニーズを満たすことができれば、リピーターや紹介で来店するお客さまが増える可能性が高くなります。
4.付加価値をつける
今回の調査を通して実感したことは、接客や商品以外のことを提供し、付加価値をつけることの重要性です。「良いものを作れば、お客さまは買ってくれる」のではなく、「良いものを信頼できるお店や店員から買う」ということが顧客満足の大事なポイントなのだと改めて感じました。
そのためには、「笑顔で接客できているか」、「商品の説明は分かりやすいか」、「店舗は清潔か」など、店舗の実際を調査・分析し、店員の困りごとを改善していくことが必要なのではないでしょうか。