【3】新卒採用における選考法~採用方法を選ぶ際のポイント
前回、新卒採用のおける選考方法の2つ目「筆記試験」と3つ目の「面接」についての話をしましたが、今回は、採用方法を選ぶポイントについてご紹介します。
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新卒採用で採用方法を選ぶ際のポイント
採用方法を選ぶ場合、自社の求める人物像を明確にして採用基準を決めることが重要です。入社して欲しい新卒の採用者の人数。自社の採用基準に応じて、複数の採用方法を組み合わせる必要があるかどうかを考えます。
1.自社の求める人物像を明確にする
特に新卒採用において、採用成功につなげるためには、自社の求める人物像を明確にすることが重要です。求める人物像を設定することで、今後の選考段階での複数名の採用担当者、面接官ごとの採用基準の擦り合わせを行うことが可能になります。求める人物像が明確でい場合には、採用担当者や面接官ごとにバラつきがでてしまい、スムーズな選考が行えず、新卒採用の成功は難しいでしょう。
グループディスカッションや面談などを通じて得られるコミュニケーション能力や理解力。学力などの能力、適性検査の結果、小論文の結果や、学生時代の経験など自社で入社して欲しい、就活生の人物像を明確化し、「自社の求める人物像」を設定していきます。
2.採用基準を決める
求める人物像が決まったら、自社の採用基準を決めていきます。評価項目は下記の3つを設定しておきましょう。
- ①条件を満たしていなければ、不合格にする採用条件
- ②合格を決める際に、必須となる採用条件
- ③保有していればプラスの評価にする採用条件
上記の3項目に対して、合格基準を具体的に定めていきます。合格基準を明確にしておくことで、面接官ごとのバラつきを無くし、整合性がとれ、複数の面接官がいても迷うことなく評価がしやすくなります。
3.採用方法の決定について
自社の求める人物像を定めたら、採用基準に応じて採用方法を決めていきます。一度にすべての評価を行うのは難しいのと、判断を迷ったり間違う可能性もあるので、段階を分けて複数の選考方法を組み合わせておくのが良いでしょう。
新卒の選考計画(採用計画)を立てて、選考方法ごとに評価項目を定めます。1次選考では、就活生の「①不合格にする採用条件」について見極めを行います。2次選考では、「②合格を決める際に、必須となる採用条件」と「③保有していればプラス評価にする採用条件」で、主な評価項目を定めていきます。
例えば、1次選考の筆記試験と適性検査で自社の業務に必要な業務適性があるかどうかを見極め、2次選考でグループディスカッションを行い、3次選考で個別に面接を行います。
他には、就活生の応募者数次第ですが、人物重視の採用を行う組織の場合には、一次試験の筆記試験を省くという考え方もあるでしょう。さらに、主体性が「②合格を決める際に、必須となる採用条件」の場合には、2次選考で、グループ面接にプラスして、グループディスカッションを行い、「主体性」を見極めるという方法も考えられます。
ここまで新卒採用での選考方法について、ご紹介をしてきました。10名以上など新卒における採用人数が多い場合には、母集団の形成が欠かせないポイントになってきます。なぜなら就活生からのエントリー(応募)が大勢集まらなければ、1次選考、2次選考、3次選考など、それぞれの選考プロセスで、採用条件での絞り込み(選考)の意味がなくなってしまうからです。
母集団が大きくなければ、そもそも自社で採用したい人物像に近い人材の応募自体が少ないでしょう。つまり、自社の求める人物像に対して、内定出しを行い入社となっても、そもそも内定出しをする内定者の人数が少なければ、選考計画(採用計画)を立てた採用人数の実現ができず、新卒採用を成功させることにはならないためです。
新卒採用成功のために、就活ナビサイトと連動させた自社の採用サイトを制作したり、コストはかかりますが、母集団形成に効果的な「学生送客サービス」などで、就活生の人数を集めて大きな母集団を形成していきましょう。
まとめ
新卒採用において選考方法を決めることは、自社の求める人物像に近い人材を採用するために大変重要です。来年、再来年の選考計画(採用計画)を立てている状況(もしくはこれから立てる)かと思いますが、選考方法の各プロセスにおいて、自社で定めた選考基準に合わせて正しい評価を行っていくことで、複数の面接官や採用担当者が就活生を迷うことなく判断ができるようになります。
今までご紹介した選考方法の種類や特徴を理解して、自社の求める人物像にマッチした就活生の採用成功につなげるために、自社の新卒採用に合致した選考方法を決め新卒採用成功につなげていきましょう。