【クレーム事例】「ちょっと待っててください!」注文を待たせる態度が気に入らない。【飲食店】
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今回のクレーム対応エピソード
私は、都心のビジネス街にある個人経営の小さなレストランで働いています。
ランチタイムは、近辺で働く社会人のお客さまで大混雑。人手も足りず、スタッフ一同いつも大忙しです。
忙しい平日のお昼どきに、こんなクレームに対応したことがありました。
60代ほどの男性のお客さまから、ご注文でお声がけいただいたのですが、
ちょうど厨房から料理を運ぶところですぐに対応できず、
いつものように、とっさに「はーい、ちょっと待っててくださいねー」と大声で言いました。
すると、「はあ? その態度は何だ!」と、ひどく怒られてしまったんです。
そのような態度でお客さまに怒られてしまったのは初めてで、なんだかショックです......。( 飲食店スタッフ )
(1)言い訳なしに、まずは「お詫び」を
クレームを長引かせないためにも、お客さまがお怒りのときは、まずは即座に「お詫び」することが大切です。
確かに、お客さま対応に奔走していると、一つひとつの対応が「雑」になってしまうこともあるでしょう。
しかし、様々な事情や考え方を持つお客さまがいますから、「こちらの都合」に配慮いただける場合ばかりではありません。
いくらそれが事実でも「人手が足りず、忙しいので仕方ない」など、お客さまに対して「言い訳する」のは避けましょう。
(2)お客さまの主張に耳を傾ける
お詫びの後は、お客さまの主張にじっくり耳を傾け、どのような点が不快の原因だったかについて事実確認をします。
お客さまは、ご自分の考えをお話していくうちに自然と心が落ち着き、ご納得いただける場合が多いです。
積極的に、自ら「話させ役」に徹しましょう。
▼あいづちをうちながら傾聴、事実確認を
●「さようでございますか」(あいづち)
●「おっしゃることは、ごもっともでございます」(あいづち)
●「よろしければ、もう少し詳しくお話をお聞かせくださいますか。」(事情確認の一言)
●「先ほどは失礼な物言いをしてしまい(※)、たいへん申し訳ございませんでした。」(お詫び)
※具体的な問題点について口に出すことで、「こちらはクレームの主旨を理解している」という意思表示になります。
また、あまりにお話が長くなるようなら、場所を変えてお話することを提案してみましょう。
一般のお客さまがいる場でのクレーム対応は、周囲のお客さまにも負担をかけてしまったり、
店やスタッフについての悪印象を与えてしまうことがあるからです。
(3)再発防止の意志と、指摘に対するお礼を伝える
最後には、「二度とこのようなことが起きないようにする」という再発防止の意志と、
「ご指摘は、サービス改善のための貴重なアドバイスとして活用させていただく」という感謝を必ずお伝えしましょう。
お客さまは「自分の行動が正当なものとして扱われた」と感じることができ、ご納得をいただけます。
▼感謝を伝え、再発防止の意志を表す時は
●「このたびは、貴重なご指摘をいただき、ありがとうございます。
スタッフ一同、二度とこのようなことを行わないよう、努めてまいります。」
●(店長・リーダー等が対応する場合)「お時間を割いてご指摘をいただき、ありがとうございます。
二度とこのようなことがないよう、今後はスタッフの教育をさらに徹底してまいります。」
【まとめ】今回のクレーム対応のポイントは......
●「言い訳」なしに、まずは「お詫び」を!
●お客さまの主張には、じっくり耳を傾けよう
●最後には、再発防止の意志と指摘に対するお礼を伝える
こんな態度や一言はNG!
●「そうはおっしゃっても、ランチタイムは我々も大忙しなものですから......」
●「あなただけを優先して、というわけにはいかないんですよ!」
●「(目線も合わせず、不機嫌そうに)はあ......、すいませんでしたー」