接客サービス/CS向上

【CS調査日誌③】実店舗の接客で印象に残ったシーン2例

2018年2月某日、Gambatte編集部のインターンシップで、東京都心の某百貨店へCS(Customer Satisfaction)調査に行ってきました。CSとは、「顧客満足」のこと。実際にお店へ行き、店員さんの対応やお店の雰囲気などを観察するのです。今回は、その調査結果の報告として、特に印象に残った接客シーンを2つ紹介したいと思います。

目次

1.「お客さまに話しかけるか否か」の判断は難しい

お客さまが商品を見ているとき、話しかけるかどうか」の判断は、
簡単そうに見えて実は難しい接客テクニックです。

実は僕も、物産展で接客アルバイトをしているとき、「スタッフのご案内を望んでいるお客さま」と、
声かけを必要とせず、一人でゆっくり見ていたいお客さま」の見分けがつかず、とても困った経験があります。

声かけを望んでいるサインに気づけないと、「店員さんが気にもかけてくれない!」と、せっかく興味を持ってくださったお客さまをがっかりさせてしまいます。一方、「余計なセールスをされたくないから、とくに話しかけないでほしい!」と思っているお客さまには、声かけが空回りして、かえってお買い物を邪魔してしまいます。

今回の調査では、まさに僕は前者のパターン、「声をかけられたくとも店員さんが注目してくれない」という少し悲しい体験をしました。

就活用のネクタイを選ぼうと、熱心に商品を見ていたものの、店員さんからなかなか話しかけてもらえませんでした。また、店員さん全員がずっと事務作業をしており、「話しかけづらい」と感じてしまう場面もありました。

「ご自由にご覧ください!」という意味だったのかもしれませんが、「自分は歓迎されていないのではないか?」と、ついネガティブな気持ちになってしまいました。

たしかに、近年は「店員から声をかけられたくない」と考えている顧客層が増えてきているようです。
僕もどちらかといえばそちらのタイプで、積極的に店員さんの声かけを望んでいるわけではありません。
そういった背景もあり、お客さまにはあえてアプローチしない、という接客方針が主流になってきているのかもしれません。

しかし、用があっても店員さんに話しかけるのがはばかられる、というお客さまも少なくないはずです。
せめて、積極的に目を合わせたり、笑顔や会釈などを見せたりして「店員さんに話しかけやすい状態」が保たれているともっと居心地よいお店になるのに、と僕は感じました。

店員さんから発せられる「あなたを歓迎している!」という態度は、お客さまの興味を持続させる大きな力です
歓迎の意は、はっきり行動に示さなければ伝わりません。

2.まるでコンシェルジュ!「実店舗だからこそできる接客」を

最後に、もうひとつご紹介するのは、
今回の調査でとても心地よく、うれしく感じた接客サービスについてのことです。

とあるアパレル店舗で、就職後にも使える名刺入れを見ていたときのこと。
40代半ばの店員さんに「新卒で商社に就職する先輩へのプレゼントを探している」という意向をお伝えしたところ、僕の要望に合う名刺入れを、とても熱心に探してくださったのです。

「新入社員の方が持つのであれば、オーソドックスな黒色で、かつブランドロゴが目立たないデザインがよいのではないか」、「機能性に優れた、長く使えるものが喜ばれやすい」、「高価すぎる贈り物はお互い負担になりうるので、高すぎず安すぎない値段のものはどうか」......など、こちらの要望を汲み取り、踏み込んだアドバイスと提案をしてくださる姿は、まるでコンシェルジュ

さらに、名刺入れのデザインひとつでも相手に与える印象が違うこと、自社製品以外でも名刺入れをつくっている様々なブランドのことなども、詳しく教えていただけました。

昨今、食品から服飾品にいたるまで、手軽にEC(Electronic Commerce)サイトから購入できるようになりました。
しかしネットショッピングでは、こういった"うれしい驚き"を伴う接客サービスを体感することは、なかなかできません

こちらの店員さんとの対話を通じて、まるでコンシェルジュのように要望に丁寧に応え、知識や経験を活かしたレコメンドができるのは、「対人」だからこそできる実店舗ならではの接客サービスだ、と実感することができました!

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