監査部門、コンプライアンス部門、中国事業部門、海外事業部門、法務部門、経営管理部門、経営企画部門、総務部門など関連部門のご担当者様
監査部門、コンプライアンス部門、中国事業部門、海外事業部門、法務部門、経営管理部門、経営企画部門、総務部門など関連部門のご担当者様
中国市場でビジネスを優位に展開したい日系企業にとって、現地取引先へのリベートや、帳簿に未記載の値引き行為などが「商業賄賂」と見なされ、摘発されるリスクが高まっています。
特に近年、中国当局は汚職腐敗に対する取締りの強化・厳罰化を進めており、外国企業の摘発事例も増加していることから、今後はより一層の注意が必要です。
本講座では、中国「商業賄賂」をめぐる動向・法規制の概要を整理した上で、賄賂行為の発見に有効な現地法人への監査の具体的な進め方(書類調査・ヒアリング調査)について、実際に発見された違反事実の例なども挙げつつ解説していきます。
更には、行動規範基準(マニュアル)の制定や内部通報制度の構築・活用など、賄賂行為の防止・発見策として整備すべきコンプライアンス体制のポイントや、万が一当局の立入調査を受けた際の有事対応についても、併せて検証していきます。
本講義は、一般社団法人企業研究会が主催しております。
1.中国「商業賄賂」のリスクと近時の動向
(1)商業賄賂のリスクと予防の難しさ
(2)当局による取締り強化・厳罰化の傾向
(3)最近の摘発事例
・G社事件の判決、F社子会社の事件の判決など
2.中国「商業賄賂」に対する法律上の規制
(1)反不正当競争法、刑法による規制の概要(構成要件と罰則)
・立件・訴追基準(基準額)と留意点
・第三者(コンサルタント会社、代理店等)を介在させ、利益供与を行った場合はどうなるか?
(2)商業賄賂と非商業賄賂の区別
・リベートと所定の条件を満たす値引き行為との違い
(3)商業賄賂の例外
・食事接待費、訪問時の手土産、販売促進に伴う贈答品などは、商業上の慣習として許されるか?
(4)罰則が重くなる公務員との区別
・国有企業の従業員、国立病院の医師などは、公務員にあたるか?
3.商業賄賂行為を発見するための監査のポイント
(1)商業賄賂対策としての監査の重要性
・監査の目的
(2)具体的な監査の内容及び実施方法
・書類調査、ヒアリング調査
(3)効果的な監査に必要な調査対象書類
・調査対象となる書類・規定類等の具体例、及びそれらの提出時期
(4)監査結果の効果的な活かし方
(5)監査によって発見されるコンプライアンス違反事実の例
4.商業賄賂対策として求められるコンプライアンス体制の構築
(1)中国現地法人におけるコンプライアンス部門の設置
・現地子会社のコンプライアンス部門と本社のコンプライアンス部門の役割
(2)コンプライアンスマニュアル(行動規範基準)制定による基準の明確化
・コンプライアンスマニュアルの具体例(禁止される行動類型など)
(3)予防策としての帳簿への記載
・帳簿への記載を行っても反不正当競争法によって処罰されたケース
(4)早期発見に向けた内部通報制度の構築、活用のポイント
・中国現地法人で内部通報制度を構築する場合の課題
・日本の本社で内部通報制度を一括管理する場合の課題
(5)継続的な社員研修
・研修内容のポイント
(6)コンプライアンス不起訴制度の動向
5.商業賄賂の疑いで当局の立ち入り調査を受けた際の対応方法(有事対応)
(1)監督局による摘発の流れ
・立件から行政処罰執行までの流れ
(2)監督局が注目するポイント
(3)企業の対応すべきポイント
・社内・社外調査の進め方、従業員との利益対立リスクの把握、不服申し立て検討時の問題
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黒田法律事務所 代表弁護士 黒田健二 氏
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