事例とともに解説する『内部監査』の基礎知識　～内部監査人として何を注視し、どのような立ち位置でならなければならないか～

受講対象

内部監査人、内部監査部門等のご担当者様で、本テーマにご関心のある皆様

講義のねらい

2023年1月施行の改正開示府令では、有価証券報告書において、内部監査の実効性を確保するための取組みについての開示が求められることにもなり、コーポレート・ガバナンスの一角を担う機能として、内部監査の重要性が益々高まっています。

その一方で、内部監査人の方からは、「内部監査をどのように実施すればよいかよくわからない」との悩みが多く聞かれます。これは、内部監査が法定されているものではなく、会社のルールに定められるものであり、実施すべき監査項目を具体的に規定することが困難であるため、内部監査人の判断に依拠せざるを得ない背景があるためとも考えられます。

本セミナーでは、イメージしづらい内部監査の全体像をまず解説し、様々な会社における内部監査実務においても役に立つと思われる内部監査人としての心構えや考え方をお伝えします。

できる限り身近な事例を多用して解説することで、初めて内部監査人になった方でも、内部監査の現場で自信を持って対応できるような基礎的知識の習得を目指します。

主催団体

本講義は、一般社団法人企業研究会が主催しております。

研修プログラム例

１．内部監査の重要性
（１）内部監査とは
（２）高まる内部監査の重要性
（３）内部監査の種類

２．内部監査でまず確認すべきこと
（１）内部監査のルール
　【事例】内部監査規程
（２）内部監査人のミッションと権限
　【事例①】内部監査人の使命
　【事例②】内部監査人の現場指示
　【事例③】規則を作る内部監査部門

３．内部監査の実施
（１）内部監査に必要な視点
　【事例①】業務担当取締役からの依頼
　【事例②】内部監査規程
　【事例③】監査テーマによって異なる監査方法
　【事例④】広範なルールの何を対象とするか
　【事例⑤】文書化されたルールがない業務
　【事例⑥】「指摘事項無し」の内部監査意見
（２）内部監査の一般的な業務フロー
（３）内部監査計画
　・基本内部監査計画
　・個別内部監査計画
（４）内部監査実施
　・情報収集
　【事例⑦】どこまで情報を集めればよいのか「指摘事項無し」の内部監査意見
　・情報分析および評価
　【事例⑧】健全な懐疑心
　【事例⑨】その証拠からそのような評価がなされるのか
　・監査調書の作成
　【事例⑩】内部監査実施結果報告書の指摘例
（５）内部監査報告
　・内部監査報告書作成
　【事例⑪】指摘事項、改善事項、助言
　・経営者などへの報告
（６）フォローアップ監査
　・改善計画・改善結果の実施状況の確認
　・改善完了までのモニタリング

４．様々な内部監査
（１）内部統制監査
　【事例①】内部統制の整備状況を評価するための内部監査
　【事例②】内部統制の運用状況を評価するための内部監査
（２）会社法と金融商品取引法における内部統制監査
　【事例①】取締役・使用人の職務執行が法令・定款に適合することを確保するための体制に関する内部監査
　【事例②】販売プロセス整備ポイント例
（３）会計監査
　【事例】現金勘定の期中監査と期末監査
　・現金貯金の監査手続例
　・売掛金の監査手続例
　・買掛金の監査手続例
　・棚卸資産の監査手続例
　・有形・無形固定資産の監査手続例
（４）業務監査
（５）情報システム監査
（６）特命監査